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葬儀

2024.04.24

一年祭とは?流れや準備、お供え物の並べ方!参列者の服装や玉串料も

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一年祭とは、仏式でいう一周忌にあたる大切な儀式です。
ここでは、一年祭の意味、一年祭の流れと準備やお供えについて、また、一年祭に参列するときの服装マナーや、玉串料などについて、ご説明します。

故人が亡くなってから1年という年月は、ご遺族にとっては短く感じるものです。
失礼のないようにマナーを守り、故人を偲び、慰霊しましょう。

この記事で解決される疑問

一年祭とはどんなもの?

一年祭のお供えものは何?

一年祭に適した服装は?

一年祭の玉串料の相場は?

一年祭とは

霊祭について

神式の法要を「霊祭」「霊前祭」といいます。
霊祭を行う「斎日」は10日ごとに決められています。

葬式の翌日に「翌日祭」、死亡の10日後に「十日祭」、以降10日ごとに「五十日祭」までおこない、死後100日目に「百日祭」を行います。
その後は仏式の年忌法要にあたる「式年祭」となります。

式年祭は「一年祭」から「百年祭」まであります。
「一年祭」「三年祭」「五年祭」「十年祭」は、仏式の法要と同様に大々的に行います。

しかし、 近年では、十年目以降は身内だけで済ませたり、省略したりするものもあります。

一年祭とは

一年祭とは、前述のように、 故人の死後一年後に執り行われる法要のことです。
一年祭の命日の日には、洗米や塩・水・酒・野菜・果物のほか、故人が好きだったものをお供えして、近親者や友人知人を招待し、神官に祭詞を奏上してもらいます。

神官による祭祀の後は、神官と参列者を直会(なおらい)と呼ばれる食事会でもてなします。
一年祭は祖霊舎の前で行ったり、霊園や、墓前で行うこともあります。

一年祭を区切りとし、仮祖霊舎から祖霊舎へ合祀して、そこからは家の守り神としてお祀りしていくようになります。

一年祭の流れ

ここでは、一年祭の一般的な流れについて、次の項目に従って説明します。

①お祓い、神職による献饌、拝礼、祭詞、玉串奉奠
一年祭はまず、神官によるお祓いから始まります。
そして、神職が献饌(お供え物を所定の作法により奉ること)し、拝礼、祭詞、玉串奉奠と続けます。

②参会者による玉串奉奠
つづいて、 参会者が玉串奉奠を行います。
玉串奉奠は、仏式の焼香にあたります。

③神官が神前のお供え物を下げ、拝礼
神官が神前のお供え物を下げ、 拝礼し式は終了になります。

④直会
一年祭の式の後は、 直会という食事の席が設けられることもあります。

番外 玉串奉奠の仕方

玉串奉奠のやり方がわからない、という方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、玉串奉奠の仕方をお伝えします。

「玉串」とは、榊の枝に紙片を結びつけたものをいいます。

玉串奉奠は立礼で行い、最初に施主、遺族、親族、友人・知人の順に行います。
  1. 自分の番がきたら遺族と神官に対して一礼する。
  2. 参拝者は祭壇前に進み、神官から玉串を受け取る。右手で上から枝の根元を持ち、左手で葉の部分を下から支えるように持ちます。
  3. 玉串を胸元へ掲げ、祭壇へ一礼し、玉串を奉奠する。玉串が神前に向くように時計回りに90度回します。左手を枝を、右手を葉を、と持ち替えてから、根元が祭壇の方を向くようにさらに180度回し、祭壇に置きます。
  4. 二礼・二拍手・一礼をする。一年祭については、しのび手(両手を打つ寸前に止めて音をたてないようにする)で行う場合があります。一年祭でもしのび手にするかどうかは神社によって異なりますので、神官に確認をしておくと良いでしょう。
  5. 一歩下がって、遺族と神官に向かって一礼し席に戻る。

一年祭の準備

では、一年祭を行う準備について確認していきましょう。

日時の決定
まず、日時の決めます。
一年祭は、故人が亡くなって一年目の命日に行います。

しかし、平日に行うとなると参列者の都合がつかない場合も多いですので、命日の前後で日取りを調整しても構いません。

案内状の作成
次に、一年祭の案内状を作成します。
一年祭の案内状には、 法要の内容、日時と場所、直会の有無などの事項を明確に書きましょう。

また、一年祭の法要に続きお墓参りを予定しているときは、その予定もきちんと明示します。

案内状の主な記載事項は、以下のとおりです。
  • 差出人と故人の関係および氏名
  • 一年祭である旨を明記する
  • 頭語と結語
  • 時候の挨拶
  • 日時と場所
  • 直会について
  • 差出人の氏名・住所
  • 返信の依頼と宛先
法要会場と直会会場が異なる場合は明記します。
また、出欠の返信の依頼と期限、返信先の住所・氏名・電話番号も明記しましょう。

往復はがきで案内するか、返信用のはがきを同封します。

神官への謝礼

また、神官への謝礼も準備しておきましょう。

謝礼は一年祭が始まる前の挨拶のとき、もしくは終了後、御礼の言葉を添えてお渡しします。
お渡しするときは、切手盆を使って差し出すか、袱紗を使用しましょう。

一年祭での神官への謝礼の金額は、神社の格式により異なってきます。
そのため、 神官に直接たずね、神社の規定の金額を伺うと良いでしょう。

表書きの書き方
謝礼を入れる封筒は、白いものを用います。
水引は必要ありません。

表書きは濃墨を使い、「御祭祀料」「御榊料」「玉串料」などとし、下に「〇〇家」と記入します。

その他で用意する謝礼
また、自宅に神官を招いて、祭祀を行った場合は、「御車代」も用意します。
御車代は、5,000円~10,000円程を包みます。

また、 神官が直会へ出席しないときは「御膳料」を別に包みます。
こちらも5,000円~10,000円程度を包みます。

いずれも白無地の袋に入れ、手渡します。

一年祭のお供え物

神式では、 お供えする食物などを神饌(しんせん)と呼びます。
一年祭のお供え物について、説明します。

メインのお供え物
お供え物の中心は、 洗米、塩、水、酒の4つ です。
米・塩・水・酒は毎日お供えするものと考えられており、「日供」と呼ばれています。

そのほかのお供え物
メインのお供え物のほかにも野菜や果物、お菓子などを周りに並べます。
一年祭が行われる季節に合わせて、旬のものを選ぶと良いでしょう。

また、 お菓子や果物、お酒、お花は、故人が好んでいたものをお供えすると故人も喜ぶことでしょう。
ほかにも魚や鳥もお供えすることもできます。

一年祭のお供え物の並べ方

神式の法要では、お供えの並べ方も決まっています。
メインのお供え物は、祭壇に向かって左から「水」「酒」「洗米」「塩」と並べます。

一般的な神饌の順位は以下の通りです
  1. 白米
  2. 玄米
  3. 清酒
  4. 海魚
  5. 川魚
  6. 野鳥
  7. 水鳥
  8. 海菜
  9. 野菜
  10. 果物
  11. 塩、水
  12. 菓子
なお、神饌の種類や位置は神社によって特殊な伝統があり、また地域によっても違いがあります。
実際の並べ方は、神官に伺っておくのが良いでしょう。

また、 神饌は三方という木製の台にのせて祭壇に飾ります。
三方は、縁に継ぎ目がある方が手前に来るように置きましょう。

なお、祭壇にお供えした食べ物は、祭祀が終わった後はお下げし、参列者で分け合っていただきます。

一年祭の挨拶の例文

一年祭の直会開始前には、施主が挨拶をするのが慣例です。
挨拶は手短にまとめ 、1~2分程度とするのが理想的です。

施主挨拶の例文

本日は、亡き●●の一年祭にお集まりいただき、ありがとうございました。早いもので、●●が亡くなり、一年が経ちました。一年という月日は瞬く間に過ぎましたが、お陰様で悲しみも少しずつやわらぎ、心穏やかに過ごしております。その間も、皆様からあたたかく見守っていただき、心より感謝いたしております。また、こころばかりではございますが、会食の席をご用意させていただきました。ご多忙のことと存じますが、お時間の許す限り、故人を偲びつつおくつろぎいただければと思います。本日は誠にありがとうございました。

一年祭に参列する時の服装

神式の法要では、遺族は一年祭までは喪服を着用します。
一年祭の参列者の服装は、基本はブラックフォーマルです。

一年祭以降、法要の回を重ねにつれ、平服に近づけていくのが一般的です。
では、一年祭に参列する時の服装について確認していきましょう。

男性の服装

男性は、 ブラックスーツを着用し、襟付きで白無地のワイシャツを合わせます。
ネクタイや靴下、靴やベルトなどは黒で統一します。

もし装いに不安があるのであれば、喪服を着ていくほうが間違いありません。

案内状に平服で、と記載がある場合には、ダークスーツを着用しても良いでしょう。
スーツの色はダークグレーやチャコールグレー、濃紺などが好ましいです。

できるだけ無地のものとし、柄があっても同系色のシャドーストライプ程度にしておきましょう。

髪型は、清潔感のあるスタイルにしましょう。

女性の服装

女性は ブラックフォーマルか、グレーなど地味な色のワンピースかスーツを着用します。
スカートの丈は膝が隠れるくらいのものを選びます。

アクセサリーは控えめにします。
化粧は薄くし、香水はつけません。

靴はシンプルなデザインで、黒または地味な色とします。
光沢のあるエナメル素材やアニマル柄などは好ましくありません。

バッグも無地のもので、黒色が望ましいです。
ストッキングは黒色でも肌色でも構いませんが、寒くてもタイツはマナー違反ですので注意してください。

平服の案内がある場合でも、派手な色や露出があるもの、ラフな服装は避けましょう。
髪型はお辞儀する時に前に流れないよう、黒いゴムなどでまとめましょう。

子供の服装

子供の服装は、白、黒、グレーいずれかの色を選びます。
学生服をがある場合は、それを着用するのが基本です。

制服がない場合は、白いシャツを着用し、黒か紺などの地味なズボン、またはスカートとが良いでしょう。
いずれもリボンや柄に注意し、カジュアルな服装は控えましょう。

平服に関しては、こちらの記事を参考にしてください。

一年祭の参列者が持参するお供え物

一年祭では、 参列者がお供え物を持参しても構いません。
生前に故人が好きだったも持っていくと、気持ちが伝わって施主にも喜ばれるでしょう。

相場
相場として、 5,000円~15,000円が一般的です。

定番の品物
お供えの定番は、常温で日持ちがしやすいお菓子です。
祭祀の後のお下がりとして参列者に配りやすい、 個別に包装のされたものを選ぶと良いでしょう。

お供え物として適さない物は?
一方で、一年祭では不適切なお供え物もあります。
それは、 仏式の法要では使われるお線香やろうそく、抹香などです。

神式の法要ではこれらは使いませんので、選ばないように気をつけてください。

のし紙
お供え物を持参するときには、水引は黒と白の結び切りのものを選びます。
地域によっては選ぶ水引が異なりますので、慣習に従いましょう。

のしは、内のし、外のしのどちらでも問題ありませんが、誰からの供物かわかるように、 外のしを選ぶのが一般的です。
表書きは「御供」「御供物」「奉献」「奉納」などとし、下には贈るひとの氏名を書きます。

お供えの注意点
お供え物を持参したら、自分で祭壇に供えてはいけません。
訪問して挨拶をすませたら、お供えは施主に渡しましょう。

施主からお供えしていただくのがマナーです。

一年祭の参列者が持参する玉串料

ここでは、 一年祭に参列する方が包む玉串料について確認しましょう。

相場
一年祭の参列者が持参する玉串料の相場を紹介します。
一般の参列者は、1人10,000円程度を包みます。

親族や、故人と関係が深い場合は、20,000円~30,000円程度と少し多めに包むことがあります。
また、夫婦で出席する場合は、20,000円~30,000円程を包みます。

玉串料はあくまでも気持ちです。
無理をしない範囲で納得できる金額を包みましょう。
また、一年祭では、儀式が終わった後で直会をすることも多いです。

会食に参加する場合
一般的に、参列した人はそのまま直会に招かれますので、祭祀後会食にも出席するのがマナーです。
会食がある場合には、会食代も合わせて現金を包みます。

会食の費用はおよそ5,000円ですが、端数を包むのは失礼にあたりますので、多めに渡します。
10,000円包むつもりなら、 会食の費用を合わせて20,000円程度を包むのが相場です。

玉串料に関しては、こちらの記事を参考にしてください。
封筒
一年祭の法要で、玉串料を入れる封筒の水引は、白一色または、黒白、相銀の結び切りとします。
表書きには、「玉串料」「御神前」などと書き、下には贈るひとの氏名を書きます。

表書きは、濃墨を使いましょう。
なお、 蓮の模様がある袋は仏式になりますので使わないように注意してください。

玉串料ののしに関しては、こちらの記事を参考にしてください。
渡し方
玉串料は 袱紗に包んで持参するのがマナーです。
一年祭では葬儀の時のような受付がない場合が多いため、施主に直接渡します。

渡すときは袱紗から出して、「ささやかですがご霊前にお供えください」と言いながら差し出しましょう。

一年祭で穏やかに故人を偲びましょう

この記事の結論は以下の通りです。  
一年祭とは神式で行う命日から1年後の法要を指します。遺族だけでなく知人・友人と共に行います。

一年祭では洗米・酒・水・塩をお供えします。お菓子・お花・果物などもお供えできます。

一年祭では大人は黒のスーツ・ワンピース、子供は制服を着ます。制服がない場合白のシャツに黒のズボン・スカートを合わせます。

一年祭の玉串料の相場は1万円ほどで、会食があれば2万円ほどです。表書きには玉串料・御神前などと記入します。
故人が亡くなり、一年の節目となる一年祭。
仏式の一周忌については知っていても、神式の一年祭については知らないという方も多いのではないでしょうか。

大切な人が亡くなってからの一年は、ご遺族にとってはとても短い月日です。
一年祭のマナーを知っておけば、安心して法要に参加することができます。

ご遺族に寄り添いながら故人を偲び、思い出を語らうひとときとしましょう。

一年祭とは何?
故人の命日の1年後に行う法要を指します。神式で執り行われる法要です。

一年祭の準備で必要なことは?
日時を決めて、案内状を作成する必要があります。また、神官への謝礼も準備します。

一年祭でお供えするものは?
主に洗米・塩・酒・水をお供えします。また、野菜・果物・お菓子もお供えします。

一年祭の玉串料で気を付けることは?
深く一礼し、袱紗から取り出して両手で渡すことが大切です。右手にのせて左手で開くのもポイントです。詳しくはこちらをご覧ください。

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