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お墓・霊園

お墓がない理由と供養方法は?メリット・デメリットも説明

お墓って本当に大切なものなのでしょうか?
また、お墓を持たないという家庭もある中で、その家庭はどのような供養を執り行ったのでしょうか?

お墓を持たない理由や供養方法、メリット・デメリットもご紹介します。
本当にお墓がいるのか要らないのかこの機会にお墓について考えてみてはいかがでしょうか?

 お墓がない理由と供養方法は?メリット・デメリットも説明

お墓がない理由

理由

お墓がない理由については以下が挙げられます。

  1. お墓を継ぐ人がいない
  2. 金銭的負担
  3. 無宗教の人が増えた
  4. 家からお墓まで距離がある
  5. 遺骨が残ったままになる

続いて、以下の部分では一つ一つの手順について詳しく解説します。

理由①お墓を継ぐ人がいない

一つ目は、日本が抱えている大きな問題の一つ、少子高齢化や核家族化の問題です。
非婚化や少子化などによりお墓を次ぐ人がいない家庭が増えお墓の維持が負担になっています。

また、これまでお墓は世代を超えた先祖とのつながりの場所でありました。
石は強く頑丈なため、長い間遺骨を保存することができます。

しかし、お墓の世話を頼める身内が少なくなっていく中で、自分が旅立った後のことが心配になるのも自然の流れでしょう。

理由②金銭的負担

二つ目は金銭的な負担が大きいことです。
地域により差はありますが、墓地の区画、墓石の購入費用、管理費、僧侶にお支払いするお布施などを合計すると、100万円以上かかってきます。

残された遺族にとって、葬儀代と合わせると、安い金額ではありません。
子供が何人かいて、費用を分担できればいいのですが、一人っ子等で分担できない場合には大きな負担になります。

理由③無宗教の人が増えた

3つめは無宗教の人が増えたことです。
ピュー・リサーチ・センターという調査機関による調査で、日本人の約57%が無宗教ということが明らかになりました。

無宗教の人々は信仰心を持っていません。
日本の寺院は、仏教寺院であることが多いため、そこにお墓を建てる必要性を感じません。

たとえ無宗教でなくとも、葬儀や法要、墓参り以外の用事で、寺院へ足を運ぶ機会が少なくなっている現状もあります。

理由④家からお墓まで距離がある

現在、進学や就職等により生まれ育った土地を離れて人生を歩むのが当たり前の時代です。

さらに、単身者世帯や生涯未婚率は増えて、結婚をしない、子どもを持たないという選択をする人も増えています。

親や先祖をないがしろにしているわけではなく、石塔でできたお墓が現実の生活の中で負担になっているのが、昨今の墓離れの大きな要因でしょう。

理由⑤遺骨が残ったままになる

ほとんどのお墓では、遺骨は骨壷に入れて収蔵されます。

その場合は何十年もずっと遺骨が残ります。
死んだ後は自然に帰りたい、骨を残しておきたくない等の希望がある場合は散骨を選ぶ方がいます。

お墓がない場合の供養方法①永代供養

先祖供養

ここまでお墓がない理由について見てきました。
お墓がない場合の供養の方法としては以下があります。

以下ではお墓がない場合の供養の方法について詳しく解説します。

永代供養

永代供養とは、お墓参りに行けない方に代わり、寺院・霊園が管理・供養する埋葬方法を指します。

ただ、永代といっても未来永劫という意味ではなく、遺骨の安置期間には期限があります。
33回忌を期限とする施設が多いようです。

しかし、各寺院や各霊園によって期限が明確に決まっているわけではなく、相談で決めるという施設もあるので、事前に確認しましょう。

気になるのは契約期間が過ぎてしまった遺骨はどこへ行くのか?という点だと思います。

多くの場合は合祀されて他の遺骨と一緒に供養が行われます。
他にも、土葬したり、遺骨の一部を骨壺に入れて残りは土葬したり、様々な方法があります。
契約前に確認しましょう。

主に次の3つに分類されます。

種類 内容
納骨壇型 遺骨ごとに施設に遺骨を安置する。
納骨塔型 塔の地下に遺骨を納める。
合祀型 遺骨をまとめて埋葬する。

永代供養の安置方法にも4種類あります。

墓石安置型

一般のお墓と永代供養が合わさったものです。
お墓の継承者がいなくなった場合は、寺院や霊園が永代供養をします。

合祀型

ご遺骨を合わせて埋葬する方法です。
合同墓と呼ばれることもあります。

料金は安いが合祀をするとご遺骨を取り戻すことができず、改葬や分骨ができないことが難点です。

個別安置型

通常のお墓と同じように、墓石を建てて供養します。
33回忌や50回忌等一定期間が過ぎると合祀されることが多いです。

集合安置型

個別の骨壺と石牌を用意して、一つの場所に安置します。
ご遺骨は個別になっているので、改葬や分骨などにも対応できます。

お墓がない場合の供養方法②手元供養

ペット供養 ネックレス

故人の遺骨を自分で保管する方法です。
墓地以外のところに埋蔵すると法律違反ですが、逆に 保管 つまり、埋蔵をしなければ違反にはなりません。埋蔵しない一番簡単な方法が、自分で保管するパターンなのです。

遺骨を骨壷に入れた状態で自宅で保管している人は多く、仏壇の中に骨壷を置いてあるのを見たことがある人もいると思います。
また、遺骨を墓地に埋蔵しなくてはならない期限が、定められているわけでもありません。

墓地以外のところに埋めなければ、いつまでも骨壷に入れたまま自宅に置いても、法律違反にはなりません。
お墓がない人やお墓を建てない人が自宅に骨壷を保管しているケースは、意外と多いです。

しかし、手元供養にもデメリットはあります。
それは、いつかは何かしらの処理をしなければならないことです。
自分がなくなってしまったときには残された誰かが処理をしなければなりません。

アクセサリータイプのものなど様々あるので詳しくはこちらの記事を御覧ください

お墓がない場合の供養方法③散骨

散骨

散骨も永代供養の一つです。
海洋散骨 は、遺骨を海に撒く方法です。
しかし遺骨をそのまま海に撒いてしまうと、刑法第190条「遺骨遺棄罪」に触れるという考え方があります。

法務省や厚生省の見解は「葬送の一環として節度を持って行われるのなら違反ではない」というものです。
一般的には、遺骨は粉々に砕き遺灰にして周囲の状況に配慮すればよいとされます。

しかし漁業者とのトラブルが多く発生する自治体の中には散骨禁止条例を公布しているところもあります。

散骨のメリットは、費用の安さです。
ただし、約5~30万円程度なので合同墓による永代供養の最低3万円程度に比べると、圧倒的に安いとはいえません。

デメリットは、遺骨の場所が特定できない点です。
命日やお盆にお参りに行く場所がないと後悔する人もいるので、慎重に考えましょう。

海洋散骨についてもっと詳しく見たい方はこちらの記事を御覧ください

お墓がない場合の供養方法④納骨堂

納骨堂

納骨堂は、屋内に遺骨を収蔵する場所を設け、そこをお墓とします。
形状は、ロッカータイプやマンションタイプ等様々なタイプがあります。

メリットは、かかる費用が数万円から数十万円と、新しくお墓を建てる費用と比べると安く、お墓掃除をしなくて良い点です。

また、都心にありアクセスが良い施設が多いです。

デメリットは、多くの施設で個別に管理する期限があり、期限後は合祀される点です。
また、屋内のお墓なので、建物自体の耐用年数が来た時の対応も気になります。

納骨堂に関しては、こちらも参考にしてください。

お墓がない場合の供養方法⑤樹木葬

樹木葬

樹木葬とは、墓石ではなく木を墓標として遺骨を埋葬する方式です。
遺骨を埋葬して木の苗を植える方法と、1本の木を象徴にしてその周辺に遺骨を埋葬する方法があります。

個別に納骨期限がある施設では、期限後に合祀される事が多いです。
納骨室に遺骨を納める場合と、土に遺骨を還す場合があります。

メリットは、石を建てる家墓よりも安く納骨できる、種類を選べば自然に遺骨を還す事ができる点です。

デメリットは、個別の納骨期限が決まっている施設では、期限後に合祀される点です。

樹木葬に関しては、こちらも参考にしてください。

お墓がない場合の供養方法⑥その他

火葬場 遺骨処分
  • ゼロ葬
  • レンタル墓
  • 共同墓

ゼロ葬

ゼロ葬をご存じでしょうか。

葬儀や埋葬をせず、お墓や仏壇も作らず、火葬のみを行う方式です。

遺骨は、火葬場で処分してもらったり、郵送で合祀墓(ごうしぼ)へ送り埋葬して納められたりします。

ゼロ葬に関しては、こちらも参考にしてください。

レンタル墓

レンタル墓は、期限付きの家墓のようなお墓のことです。
見た目は一般的な家墓と同じですが、使用期限が決まっています。

期限が来ると遺骨は出され、墓地は管理者に返還されます。
出された遺骨は合祀墓に埋葬されて、永代に渡り供養されます。

購入はできないけれど、お墓が欲しい人に人気です。

メリットは、遺族が一般のお墓と同じように参拝可能な点です。

デメリットは、期限内は一般の家墓と同様にお墓の世話が必要であることや取り扱っている霊園が少ないことです。

共同墓

共同墓とは、無くなる前からのつながりでお墓に対する考え方が同じ人同士が、一緒に入るお墓です。

NPO法人等が会員を募集し、家族に代わって墓を建て、遺骨を守っていきます。

企業や団体、老人ホーム等の高齢者施設が、この共同墓を持っている場合が多いです。

会員同士が、生前からパーティー等を通じて親睦を深めます。

その後、共同墓に入った後は、親族ではなく仲間がお参りをしてお墓を見守っていきます。

血縁のない人が一緒に入るので 独身者 の利用が多いです。

配偶者やこどもがいない人が、生前から仲間を作ることができ、その仲間と同じお墓に入れる安心感を得られます。

デメリットは、NPO法人等が解散してしまうと、お墓は残っても仲間で遺骨を見守るシステムが崩れてしまうことです。

共同墓地に関しては、こちらも参考にしてください。

お墓がないことのメリット

メリット

ここまではお墓がない場合の供養の方法について見てきました。続いてはお墓がないことについてのメリットも見ていきましょう。

  1. 経済的な負担
  2. 後継者がいらない
  3. 故人の希望
  4. 多種多様なサービス
  5. 無縁墓にならない

一つ一つのメリットについて詳しく解説します。

メリット①経済的な負担

お墓を持つとは、葬儀の費用・永代使用料・墓石の価格の合計で平均400万円、それに管理費や維持費がかかります。
経済的な負担でお墓が建てられない方は少なくありません。

メリット②後継者がいらない

お墓の管理をしなくて済み、永代供養ならばご供養もしてくれるので継承者がいない方でも心配無用です。
継承者がいる方も、その子供に精神的や経済的、時間的、肉体的な負担をかけなくて済みます。

メリット③故人の希望

樹木葬や散骨等の供養方法で自然に還るという意味で故人の希望を叶えることができます。

メリット④多種多様なサービス

多種多様なサービスの中から、残されたご遺族も供養の方法について選べます。
手元供養では大切なご家族のご遺骨をダイヤモンド等に加工しネックレスやペンダントにして手元に置いたりご遺骨を自宅に置いたりすることで故人をより身近に感じることができます。

メリット⑤無縁墓にならない

近年はおひとりさまやお子様がいない家庭も増えています。
お墓の後継ぎがいない方でも、寺院や霊園が責任をもって供養するので無縁仏になる心配がありません。

また、後継ぎがいても迷惑をかけたくないから永代供養墓を選ぶ人もいます。

無縁墓地に関しては、こちらも参考にしてください。

お墓がないことのデメリット

お墓参り代行 デメリット

お墓がないことのデメリットも見ていきましょう。

  1. 親族とのトラブルになる可能性がある
  2. 心の拠り所がない
  3. 合祀や散骨をした後は、遺骨の取り出しができない

デメリット①親族とのトラブルになる可能性がある

亡くなったらお墓に入るという文化が定着しており、お墓を持たない選択が親族に受け入れられないケースも珍しくありません。

デメリット②心の拠り所がない

手元供養を除きお墓がない場合の供養はしにくいです。
遺族の中には大切な家族をなくした悲しみをお墓参りや供養によって少しづつ乗り越えていく方もいます。

お墓がないとお参りやお供えが目に見える形でできず、心の整理をどのようにつけていいのかわからない場合があります。

デメリット③合祀や散骨をした後は、遺骨の取り出しができない

散骨や合祀をした遺骨は後から取り出せません。
合祀をした後で、やっぱりお墓を作りたいと思っても故人の遺骨がなければ難しいです。

墓じまいの手順

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ここまでお墓がないことを見てきました。
ここからはお墓があるけれどもお墓を移動したい、墓じまいをして永代供養墓に移したい場合の手順を解説します。

  1. 親戚との相談
  2. 墓じまい後の供養方法の決定
  3. 墓園管理者への相談
  4. お墓を撤去してもらう石材店の決定
  5. 遺骨の移転先の準備
  6. 各証明書・許可書の準備
  7. 閉眼供養
  8. 墓の撤去
  9. 遺骨の移動

手順①親戚との相談

墓じまいはとても大きな決断です。
誰にも相談しなかったり、親戚が納得しないうちにすすめたりすると、後に大きなトラブルに繋がります。

トラブルを避けるために

  • 墓じまいする理由
  • 墓じまいの後の遺骨の処理
  • 墓じまいの費用の負担者

について必ず話し合って全員が納得する方法で進めます。

手順②墓じまい後の供養方法の決定

墓じまい後の供養方法も決定しなければなりません。

遺骨を墓じまいの後にどのようにするかという選択肢は

  • 他の墓園に移す
  • 永代供養
  • 散骨
  • 手元供養

等が挙げられます。

手順③墓園管理者への相談

親族からの了承を得るのと同時にお墓の管理をしていたお寺の方や管理事務所の方に相談しなければなりません。
お墓の管理費はお寺の大きな収入源です。

勝手に墓じまいを進めることや、説明が不充分であることがトラブルにつながります。

その結果、寺院から高額な 離檀料 を請求されることもあります。

手順④お墓を撤去してもらう石材店の決定

お墓の撤去は石材店や専門業者に依頼しなければなりません。

墓石は、一般的には通常の石材と同じように産業廃棄物として処分される、またはリサイクルされることもあります。

手順⑤遺骨の移転先の準備

墓じまいでは、手元供養や散骨の場合等とは異なり、別の墓園に移す場合や、永代供養を選ぶ場合はその移転先の準備も必要です。

遺骨を別の墓園に移す場合、まず決めなければならないことは次の墓園の場所です。
また、そのお墓を管理し続けることができるかどうか、親戚と相談します。

元の墓石を使うことを考えているのならば、その墓石を移動させられるかもとの墓園だけではなく次の墓園にも確認します。

永代供養の場合は場所を選定し、申請します。
場合によっては以降を粉末状にします。

他の墓園に移したり、永代供養したりする場合には必要書類があります。
次は必要書類を紹介します。

手順⑥各証明書・許可書の準備

墓じまいに必要な書類は

  • 埋葬証明書
  • 受入証明書
  • 改葬許可証

です。

埋葬許可証

埋葬証明書は、そのお墓にある遺骨が誰のものなのか証明する書類です。

埋葬許可証はお墓の管理者に依頼して発行できます。

埋葬許可証に関しては、こちらも参考にしてください。

受入証明書

受入証明書は、他の墓園への移動や永代供養を選択した際に必要です。

受入証明書は遺骨の移転先の墓園・墓地の管理者が発行します。

改葬証明書

改葬証明書は、別の墓園に遺骨を移動するときや墓じまいするときに遺骨の取り出しを行政が許可することを証明する書類です。

改葬証明書は、もともとお墓があった地域の、市役所などの行政機関に申請すれば発行できます。

改葬許可証 を発行するには 埋葬証明書受入証明書改葬許可申請書 が必要です。
改葬許可申請書は市役所など地方自治体のホームページにてダウンロードできます。

手順⑦閉眼供養

閉眼供養はお墓から遺骨を取り出す前に行う儀式です。

お墓には故人の魂が宿っているといわれており、閉眼供養をを行うことでお墓から故人の魂を取り除き墓石を元の石に戻します。

この作業をしないと、故人の魂が宿った状態で墓石を撤去することになってしまうため、忘れず行いましょう。

閉眼供養はこちらの記事で詳しく取り上げています。

手順⑧墓の撤去

閉眼供養をし、遺骨を取り出したらお墓の撤去作業に入ります。
撤去作業は、早いと閉眼供養後に行われます。

手順⑨遺骨の移動

遺骨は骨壺も含めると大変重いので、遺骨を郵送するサービスを使うと大変便利です。

遺骨の郵送は日本郵便しか現在取扱っていないのでゆうパックを利用します。

墓じまいに関してもっと詳しく知りたい方はこちらの記事を御覧ください

お墓がない場合の注意点は?

今回は以下の内容を書きました。

  • お墓がない理由
  • お墓がない場合の供養方法
  • お墓がないことのメリット
  • お墓がないことのデメリット
  • 墓じまいの手順

通常のお墓を建てる以外にも、墓標を木にした樹木葬、お寺や霊園のお堂を埋葬供養の場所とした納骨堂という選択もあります。

墓標として石がなくても、故人を想う場所を設けるというお墓本来の意味とかなっていれば供養はできます。

お墓はいらないと考える人々は、ご先祖様を大切に思っていないのではなく、現代日本に適した柔軟な考え方を持っているといえます。

しかし、お墓を建てない場合の注意点と言うものもがあります。

どの方法を用いるときも同じなのですが、必ず家族間での話し合いを必ず行いましょう。

夫婦や家族の間でも意見が分かれますし、後になってから「やっぱり個別のお墓がほしかった」というトラブルも起こりえます。

特に、合祀や散骨など、後から遺骨が取り出せない方法をとる場合には、なおさら慎重に考えて決めます。

よく話し合って考えて納得する供養の方法を選ぶことが一番トラブルを避ける方法です。

人生に一個しかないお墓でトラブルになることがないようにしましょう。

お墓はいらないと考えている方はこちらの記事も参考にしてください。

みん終編集部

みん終編集部です! みんなの終活ドットコムでは、終活・ライフエンディング、葬儀のマナーやお墓選びなど、終活の知りたいに答えます!

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