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お墓・霊園

墓守の仕事や必要な費用!継がずに墓じまいする際の費用・手順も

墓守とは文字通り「墓地を管理する人」のことを指します。
親族との会話の中で誰が役目を担うのか、話題に上ることも少なくありません。
今回は墓守の役目や費用、墓守がいなくなった後の墓じまいの手順まで解説します。

墓守の仕事や必要な費用!継がずに墓じまいする際の費用・手順も

墓守(はかもり)とは

はてな

「墓守」という言葉は今の時代にはあまり聞き覚えのない言葉かもしれません。
ですが、親族の集いの中で誰に墓守を任すかどうかという会話をされている家庭も少なくありません。

墓守は文字通り 「墓地の管理人」 という意味を持っていますが、その詳しい役割や本来誰がするべきなのか、また費用はどれくらいかかるかなど詳しく掘り下げて見ていきたいと思います。

墓守とはどういうものか

先ほど、墓守とは「墓地の管理人」だと説明しましたが、これには二つの側面があります。
まず一つには、 普段のお墓参りでするような手入れや清掃をしてお墓を清潔に保つ人 のこと。

二つ目には、 家系の「後継者」としてお墓を守る人 という側面があります。
それぞれお墓を守るという点では同じですが、後継者としてお墓を守ることと単に清掃するだけでは役割に大きな差が生じます。

墓守の役目はお墓が寺院の檀家(お寺に所属して寺を支援する家)にある墓か、霊園の中にあるお墓かでやることが若干変化します。

ですが、 お墓の清掃、法事の際の施主、お彼岸とお盆における供養はどちらのお墓にあっても墓守が共通してやる ことになっています。
また、お盆の供養のあとに親族で会食をする際にも墓守が主導者となり行われることが多いです。

お墓参りに関しては、こちらもご覧ください。

墓守の役割

お墓掃除代行オススメ

墓守を担うことは親族との関係を築きながら、率先して祖先の供養に努めることが求められます。

墓守の役割としては主に3つの項目からまとめることができます。

お墓の清掃と管理

ご先祖様が眠っているお墓は常に雨や風に晒されている屋外にあります。

定期的に汚れがついてしまうため、祖先のことを忘れない気持ちを込めて墓守が掃除をする必要があります。
霊園に掃除道具がある場合はほとんどなく、家から持参する必要があります。

忙しく、遠方に住んでいるなどでどうしても墓参りに行く時間が取れない場合はサービス業者に頼んで掃除を代行してもらうことも可能です。

お墓の清掃に関しては、こちらもご覧ください。

行事への参加(寺院墓地の場合)

お墓が寺院にある場合は、墓守はお彼岸やお盆などの年中行事に参加しなければなりません。

管理費の支払い

霊園に対する管理費の支払いをすることも墓守の役目です。
お墓の維持費用や施設で発生する水道光熱費に充てられます。

その他にも法事や法要で発生する様々な費用を墓守が役割として払わなければならない場合があります。
お墓の管理費に関してはこちらもご覧ください。

墓守は誰がするか

はてな

日本においては、家制度が根付いていたため墓守を担うのも自然と長男の役目だと思われています。

しかし、家制度が撤廃された現在は 長男以外の人が墓守をすること ができるようになったため、親戚内での話し合いにより決定することが可能です。

そのため、墓守は 「親戚の中で誰かが担うもの」 なのです。

墓地によっては、 男性でしか墓守をしてはいけないなど取り決めがされている場合があるので、事前に霊園へ確認しておく 必要があります。

墓守になる人は故人が遺言によって指定するケースもあります。

その場合は遺言のような書面のものではなく、口頭で伝えられたものでも良いとされています。

大まかな優先順位が決められてはいますが、重要なことはお墓を継ごうとする意志と先祖を思いやる気持ちを墓守になろうとする人が持つことです。

墓守は複数人でやってもよいのか

墓守は一人でやらなければいけないという決まりはないので、 兄弟や親戚など複数人で分担する ことができます。

分担することによって、作業が捗りストレスも分散されることが期待されます。

しかし、どの期間に墓守をするか、清掃のやり方はどうするかなどルールを決めなければトラブルの元となってしまう恐れがあるため、 予め墓守の分担について話し合う ことをお勧めします。

墓守にかかる費用

費用

では、墓守をするにあたっての諸々の費用はいくらかかるでしょうか?

費用は以下の5つが挙げられます。

  • 霊園の管理費
  • 名義変更の費用
  • 法事後に行う親族の会費代
  • 法要をする際のお布施
  • 墓石に彫刻する費用

一つ一つ解説していきます。

霊園やお寺の管理費

霊園は3種類に分けられます。

公営霊園の相場

公営霊園とは、市長区村の地方自治体、公共団体が管理と運営をしている霊園のことです。

かかる費用としては公営としての管理のため、民営の霊園と比べて安い場所が多いです。

場所の地価によって差はあるものの、
およそ年間 3,000円~10,000円 の範囲で管理料が発生します。

民営霊園の相場

民営霊園とは、 宗教法人や財団からの依頼によって民間企業が管理運営を行う霊園 を指します。

公営霊園よりも比較的サービスが充実しており、 年間管理費を支払えば国籍や宗派を問わず誰でも利用することができる メリットがあります。

ですが、民間霊園は地価による影響を大きく受け、市街地に近くなるほど高くなります。

さらにサービスが充実している一方で、それに見合った値段も発生してしまうため 公営霊園よりも高めに設定 されています。

値段の相場は年間で 7,500円~20,000円 程かかり、こちらも霊園内の清掃などに使用されます。

寺院墓地の相場

寺院墓地とは、 お寺が管理と運営をしている墓地 を指します。

寺院墓地にお墓を建てる際にはお寺の檀家となる必要があり、同時に入檀料を払わなければなりません。

年間の管理費は 5,000~15,000円 で、これに加えて入檀料(寺院による)を払わなければならない場合もあります。

公営霊園と比べこちらも若干割高な相場ですが、 お墓が寺院の境内にあるため安全であるということと、お寺の住職さんからの手厚い供養をしてもらえる 利点があります。

管理者の名義変更費用

お墓の管理をしている前任者が亡くなった場合、変更届を出し費用を払わなければ名義が変更されることはありません。

そのための手続きに必要な費用がおよそ 3,000円 かかり、これらを踏まえた上で正式な墓守となります。

法事後の会食代

会食

法事後の会食は、亡くなった者に代わって食事を親族に振る舞う、言わば お布施の一環 です。

古くから日本で故人を極楽浄土へ導くための必要と見なされており、おざなりにしてはいけない儀式の一つです。

会食を家で行うか、店でやるか、どのようなコースを選択するかにより料金は決まるので相場はありません。

法事の際に参列者がお金を包んで持ってきている場合が多く、そちらを使用して余りを管理者である墓守が払うことになります。

法要をしてもらう際のお布施

僧侶にお経を読んでもらったお礼として渡す 「お布施」 を墓守が代表して払うことになります。

相場としては 30,000~50,000円 かかり、自宅に招くなど遠くから呼び寄せた場合は出張代も追加でかかる場合があります。
お布施に関しては、こちらもご覧ください。

墓石への彫刻費

墓石には戒名や年齢などを彫刻しますが、一般的に納骨式までに彫刻する必要があると言われています。

こちらはおよそ 20,000~50,000円 ほどで彫ることができます。

墓守がいない場合

お墓全体

永代供養

永代供養とは 親族にかわって霊園や寺院が遺骨を預かり供養すること を指します。

墓守が墓じまいをしないまま亡くなってしまった場合、墓石は無縁墓として撤去されてしまい、遺骨は土葬や合祀墓(ごうしぼ)と呼ばれる他人と同じお墓に入れられてしまいます。

跡継ぎのない方が将来の手入れも出来ず、無縁墓になってしまうことを恐れて選択するケースが一番多いです。
また、墓石を建て管理をしてもらうお金が捻出できない家庭にも利用され続けてきました。

近年は、 「子孫に迷惑はかけたくない」 という理由で自ら進んで永代供養を選ぶ方も増加しています。
永代供養に関しては、こちらもご覧ください。

永遠に供養してもらえるわけではない

永代供養は、寺院や霊園が続く限り永遠に供養し続けてもらえる訳ではありません。
場所によって違いはありますが、およそ 「33回忌」を迎えるまでが遺骨を預かってもらえる 期間となります。

安置期間が過ぎた後はどうなるのかという疑問が当然沸くと思います。
期間が過ぎた後は土葬をして自然にかえすことや、永代供養墓という場所に安置され供養が行われます。

方法は多岐にわたりますし、遺骨を安置される期間も霊園によって様々なので 永代供養使用される場合は一度確認を取る ようにしましょう。

墓じまいして永代供養する手順

墓地

墓じまいをは以下の手順によって分けられます。

  • 親族の意見をまとめる
  • お墓の管理人へ連絡
  • 改葬許可をしてもらう
  • 墓石の撤去業者の選択
  • 遺骨の整備
  • 墓石の撤去

それぞれ解説していきます。

親族と話し合う

墓じまいをする際には当たり前ですが、独断で決めることはできません。

お墓に関しては祭祀承継権を持つ墓守が主導となりますが、一人ひとりの意見を聞いてからでないとトラブルの元となってしまいますので 必ず話し合い の元、進めてください。

霊園やお寺へ伝達

親族間での合意が取れたら、スムーズに運ぶためにも 必ず霊園やお寺に墓じまいをしたいことを事前に伝えましょう

専用の手順や書類の作成をしなければならない場合があるので、電話や霊園のホームページに確認する方がよいでしょう。

改葬許可申請をする

遺骨を今あるお墓から別の新しい場所へと移動させるためには、 市長区村で改葬許可証を発行する 必要があります。

申込書や使用誓約書に記名、捺印をし、身分証明書や戸籍謄本などの書類を提出することが求められます。

受け取った許可証を墓じまいするお寺や霊園に提出することで、墓準備の前段階が完了となります。

お墓を撤去してもらう石材店の選択

お墓 作業着

お墓を撤去してもらうには、 石材店と連携を取る 必要があります。
自身で決める場合もありますが、お寺が業者を指定している場合も多いです。

お墓の撤去と遺骨の移転の相場は、およそ 15~30万円 程です。

お寺や霊園の敷地によっては墓石を運搬する機械が入らないこともありますし、市街地から遠く離れた場所にあるとそれ以上に料金がかかることもあります。

遺骨の整備をする

お墓の中に入っている先祖の遺骨を石材屋に取り出してもらう 必要があります。
遺骨を取り出す前に、墓石に宿った仏の魂を新しい場所に移す必要があり、一度魂を抜かなければなりません。

そのために 閉眼供養 と呼ばれるものをします。
(ただし、「開眼供養」を行わない浄土真宗は別のやり方で供養することになります。

法要の一つとして扱われ、僧侶を呼び線香やお花などお供え物を用意します。
宗派によって様々ですので、 事前に確認が必要 です。
魂を抜いた後はお墓から遺骨を取り出す作業に移ります。

遺骨は長い間放置されていた影響で湿気にやられている可能性がありますので、新しい骨壺に入れ替え、綺麗に手入れしなければなりません。

デリケートな作業で遺骨を傷つけてしまう恐れもあるため、 専門の業者に任せる ことをお勧めします。
開眼供養に関しては、こちらもご覧ください。

墓石を撤去する

お墓のある場所を更地にしてもらった後、 霊園やお寺の管理者に永代使用権を返納する ことで一連の墓じまいの手順が完了されたことになります。

墓じまいにかかる費用

お布施の際 挨拶

ここまで大まかな全体の流れを説明しましたが、費用はいくらぐらいかかるのでしょうか?

  • 書類の発行費用
  • 墓石の撤去費用
  • お布施
  • 離檀料

項目を分けて説明していきます。

書類の発行費用

墓じまいをする際に、提出する書類を準備しなければなりません。
市役所で発行してもらえる 「改葬許可証」 は基本無料でもらえますが、それを取得するために必要な受入証明には 数千円 します。

受入証明は現在のお墓の管理者から発行してもらえます。
また、自宅で遺骨を引き取るなどする場合に必要な 「埋葬証明書」 もありますが、こちらは改葬先の管理者から受け取ることができます。

改葬許可証に関しては、こちらもご覧ください。

墓石の撤去費用

お墓の撤去と遺骨の移動はおよそ 15万~30万円 が相場です。
墓石単体の撤去料金は石材を処分する費用と同じ計算がなされます。

具体的に言うと、 3,000円/トン~5,000円/トン が相場となります。

一般的なコンクリートやレンガの撤去費よりも高くついてしまいますが、これは墓石の取り扱いが難しく、すべての撤去業者が作業を受け入れているわけではないので自然と値段も高くなってしまいます。

お布施

墓じまいをする際に、 「閉眼供養」「魂抜き」 などの法要でお寺の住職様からの協力が必要になる場合があります。

この時にお経を唱えてもらったお礼として、お寺にお布施をしなければなりません。

相場はおよそ 20,000~40,000円 ほどします。
他の法要と同じくらいの費用がします。

離檀料

お寺の管理下から離れる際に、 離檀料 というお布施を払います。

相場はお世話になった年数によっても変化しますが、およそ 10~20万円 程度とされています。

必ずしも払わなければならない規則があるわけではありません。
ですが、毎日親族に代わって供養を行っているのはお寺です。

先祖代々の感謝の意を表すためにも、代表してお金を払った方がその後、気持ちよく墓じまいをすることができるでしょう。

先祖の思いを引き継ぐ墓守

ここまで墓守の役目や費用、墓じまいの手順などを説明しました。

墓守は遺族の意志を一番に汲んでいる存在だと言えます。

墓守になるとやらなければならないことも増えてしまいますが、親族と分担しながら自分のできる範囲で先祖を尊びましょう。

みん終編集部

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