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葬儀

【終活カウンセラー監修】火葬式とは?費用やメリット・デメリットを解説

火葬式とは、お通夜や告別式などの比較的費用や手間のかかってしまう儀式を行わず、親族などのみに限定して供養する式のことです。

一般的には、20万円ほどで執り行うことができ、故人の生前の状況や遺族の経済状態などに合わせることができます。

こちらの火葬式に関する記事は終活カウンセラー上級の渡邊松枝氏に監修していただきました。

【終活カウンセラー監修】火葬式とは?費用やメリット・デメリットを解説

火葬式とは

骨壷 遺骨

火葬式をみなさんはどのように認識しているでしょうか。

火葬式とは、 お通夜や告別式を行わず に、 火葬のみ によって故人を見送る式のことを言います。

正式な仏式においては、お通夜、告別式を2日間で行い、その間に僧侶の方による読経、参列者によるお焼香などを通して、故人を見送ります。

近年では、仏教を深く信仰しているという理由ではなく、 昔からの慣例として とりあえず行うという傾向が強くなってきています。

それほど信仰心の強くない人にとって、お通夜や告別式などにかかる費用や時間的な制約も抑えることができるため、 火葬式 が行われるようになったのです。

火葬式の流れ

手順・流れ

火葬式の大まかな流れについてみていきます。

  1. 故人の死の連絡
  2. 遺体の安置
  3. 打ち合わせ
  4. 納棺
  5. 出棺・火葬
  6. 拾骨・散会

①故人の死の連絡

故人が亡くなったら、前もって決めていた葬儀社に連絡をします。

基本的に、 24時間365日 遺体を寝台車で迎えに来てくれます。

50キロメートル圏内までお迎えにいく葬儀社が多いようですが、遠方でも相談すれば対応してくれる業者もあるので事前に相談しましょう。

②遺体の安置

電話をかけ、寝台車が迎えに来てくれたら、「安置施設」もしくは「自宅」で遺体を安置します。

安置施設に関しては、セレモニーホールなどの一室を利用することもあります。

遺体の安置をする時間は、 3日〜4日 で、申し込む葬儀社によっても対応やサービスは異なります。

自宅の布団などであれば、ドライアイスによる処置や、宗派に合わせた枕飾りなどを葬儀社が引き受けてくれます。
※プランに含まれていない場合がありますので事前に確認しましょう。

③打ち合わせ

遺体を安置している間に、これ以降から自宅に骨をもって帰るまでの流れなどについて葬儀社と相談します。

葬儀社への連絡から遺体の安置までの間の流れは、故人が亡くなってからではなく、 事前にある程度確認しておく ようにしましょう。

この打ち合わせの場で、流れだけでなく、追加料金がかからないか、書類の申請手続きはどうするのか、などについてもしっかりと聞いておくようにしましょう。

そうすることでトラブルを避けることができます。

④納棺

納棺の儀式は、火葬式を行う場合は、大体故人の死の次の日に行います。

納棺の儀式

納棺の儀式は遺族ではなく、葬儀社の方や僧侶の方を手配して行われますが、何をしてどんな意味があるのかは、遺族として知っておくようにしましょう。

納棺については、こちらの記事も参考にしてみてください。

死装束

安置されていた遺体は、納棺の前に死装束(しにしょうぞく)に着替えます。

死装束とは、 死者が浄土に向かって旅に出るとされている ため、その準備として着る 巡礼の衣装 のことを指します。

伝統的には、経帷子(きょうかたびら)と言われる、着物のような服に、手甲(てっこう)脚絆(きゃはん)頭陀袋(ずだぶくろ)などと組み合わせます。

手甲とは、手の甲を覆うようにしてつける布のことで、日よけや汗を拭うためのものと言われています。

脚絆とは、長期歩行などのために、ズボンの裾の広がりを抑え、活動しやすくする服装品のことです。

頭陀袋は、浄土に向かう旅のためのカバンの役割を担う、首にかける布製の袋のことを指します。

以上のように、 死者ならでは の服装で納棺をします。

共通して言えるのは、故人がこれから浄土への旅に向かうための服装の準備をしているということです。

近年では、生前に故人が好きだった服を着せてしまうケースも多いようです。

死装束については、こちらの記事も参考にしてみてください。

⑤出棺・火葬

準備が整ったら出棺の運びになり、位牌や骨箱、遺影写真をもって火葬場に向かいます。

火葬場に着きましたら、 火葬許可証 を提出し、お別れの儀式を行います。

この瞬間が故人と対面できる最後の機会となります。

タイミングに決まりはありませんが、故人が綺麗に旅立てるよう、献花を行います。
献花についてもプランに含まれていない場合がありますので事前に確認しましょう。

故人の好きだった色の花だけでなく、一緒に火葬するものを入れる場合もあります。

火葬場で必要となる火葬許可証については、こちらの記事も参考にしてください。

⑥拾骨・散会

火葬が終わると、残った骨を骨箱に入れ、持ち帰ります。

帰宅時に、火葬場のスタッフより 埋葬許可証 をもらいます。

渡邊松枝
渡邊松枝

Q:浄土真宗では死装束を用いないと聞きましたが、その場合はどんな服装が適切ですか?

A:浄土真宗では、故人は冥土までの旅をすることなく、死後すぐに往生すると考えられています。

そのため、旅の準備の一つである死装束も用いません。

この場合、思い入れのある服装を御遺族の方が選んでくださって問題ありません。
※ただし、金具がついた服等は避けるようにしましょう。

火葬式の費用

費用

では、火葬式の費用はいくらくらいなのでしょうか?

火葬式の費用は、細く値段がついているというよりは、一連の流れを行うにあたっての金額提示となっている場合が多いです。

「イオンのお葬式」というページでのイオンの火葬式の値段は、参列者が〜10名程度で 18万5千円 となっています。

必要なサービス 取り扱い
寝台車 最長50km
ドライアイス 4日分
安置料金 4日分
枕飾り
手続き代行
骨壷
納棺の儀式

火葬式において必要になるけれども自分で用意するのは少し大変な項目をピックアップしました。
ただし、業者によって費目が変わることがあるので参考程度にしてください。

申し込む会社に関わらず、申し込む際にオプションを追加することができるため、それに応じて金額は上がることがあります。

オプションとしては、付添や棺のランクアップ、お化粧等もあります。

また、会食の追加料金を払って火葬式を行う方もいらっしゃいます。

親族が集まる機会が少ない方はこういった場を利用して故人との思い出話をしてもいいかもしれません。

火葬に対する金額だけではない

火葬だけなら数万円でできるとお考えの方もいるかもしれませんが、火葬式に際して必要になる費用は意外と多いのです。

遺体をそのまま燃やすわけには行きませんので、棺を用意しなければいけませんし、残った骨を入れる骨壷も必要になります。

この二つだけでも、 数万円以上 はすると考えてください。

故人の意向

火葬式を希望する遺族の中には故人の生前の意向を尊重しているケースもあります。

通夜や告別式はそれ相応の費用がかかるため、自分の遺産などを極力法要以外に使ってほしいというものです。

火葬式の費用については、こちらの記事も参考にしてみてください。

火葬式の服装

喪服の男性 手元

火葬式を行うにあたり、どのような服装にすればいいのでしょうか?

当然、家族などの親族のみで行うため、喪服の格式などについては難しく考える必要はありません。

しかし、火葬式でも故人をしっかりと見送り、哀悼の意を示すために 私服で行うことは避けましょう。

男性、女性それぞれで押さえておきたいポイントは以下の通りです。

性別 服装のポイント
男性 ブラックスーツ
女性 黒のワンピースやアンサンブルを着用、 華美なアクセサリーは着用しない

女性の場合、ネイルなども派手な色のものをしている際には、黒い手袋をするなどの配慮も必要です。

ブラックスーツとは

ブラックスーツは単なる黒いスーツとは異なります。

喪服は、

  • 正喪服
  • 準喪服
  • 略喪服

の三つの格式に大別できます。

その中で、ブラックスーツは 準喪服 の格式に入ります。

ブラックスーツと聞くと、サラリーマンなどが普段着ているスーツと勘違いしてしまう方がいます。

ですが、実際にブラックスーツとは、冠婚葬祭の際に用い、 比較的生地が厚く、光沢感が抑えてあるスーツ のことを指します。

さらに、黒いビジネススーツには裾のところにベントという切れ込みが入っているのに対し、ブラックスーツには入っていません。

喪服については、こちらの記事も参考にしてみてください。

火葬式のメリット

メリット

では火葬式を行うメリットについて詳述していきたいと思います。

  • 費用を抑えることができる
  • 事前準備がほとんどいらない
  • 香典・香典返しが必要ない
  • 参列者の対応に終われない
  • 拘束時間が短くなる

費用を抑えることができる

やはり、葬式などに限らず、冠婚葬祭に関するものは、費用が高額になりがちという点は常につきまとってしまいます。

ですが、火葬式のみの場合、規模が圧倒的に小さくなるため費用を抑えることができます。

必要なくなる費用

  • お布施
  • 会食費
  • 式場費

お布施とは、法要を行うにあたり、読経や法話によって供養を行なったことに対して支払うお礼金のことです。

葬式でのお布施は、法要の中でも重要度が高いため一回につき 3万円〜5万円 ほどが平均相場となっています。

そのため、必然的に二日間に渡って法要を行う場合は、 10万円 ほどかかってしまうこともあります。

また、自宅で行う場合にも、「御車代」としてお布施に付随して支払うお金も発生してしまいます。

そしてお通夜や告別式の後には、会食を用意するのが一般的です。

事前準備がほとんどいらない

お通夜や告別式に比べ、火葬式だけであれば、事前の準備がかなり楽になります。

お通夜や告別式では、施主となった場合は特に、葬儀社の方に色々と頼むだけでなく、香典を受け取ってもらう受付係を親族から選んでお願いしたり、服装なども 正喪服 を準備します。

自分の身の回りのことだけで大変忙しくなるのに加え、参列してくださった方への挨拶や、遠方の方への訃報の連絡など式を執り行うまでの事前準備が非常に大変になります。

香典・香典返しがいらない

火葬式には、香典や香典返しの 受け渡しは基本的にありません。

香典を受け取った場合は、持ってきてくれた方を必ず把握しておき、49日法要後などに香典返しとして送らなければいけません。

香典返しは、いただいた香典の 3分の1〜半額分 を返すと言われています。

最近では、カタログギフトのように、施主は送るだけであとは受取手が好きなもの選べるものもありますが、価格の設定や香典の数が多ければ、送る負担はかなり大きくなってします。

火葬式は、親族のみで行う場合が多いですし、もし、香典を受け取ってもそれほど負担なく返すことができますので、負担はかなり軽くなるはずです。

参列者の対応に追われない

葬式では、結構な人数が参列する場合が多いため、故人との関係性から全員に挨拶をすることは少ないとはいえ、親密なお付き合いをしていた方には、挨拶に行かなければいけません。

もちろん、ありがたいことですが、直接的な面識がない人との挨拶も多いですので、 精神的にかなり追い込まれてしまう 場合があります。

その点、火葬式では、故人との思い出話をしながらのんびりとしていられますので、心を休めることができます。

拘束時間が短くなる

火葬式の流れを見ていただくとわかるように、出棺までに行うことがかなり減りますので、時間的に余裕が生まれます。

火葬までの時間が短くなるので、精神的に負担を感じる前に故人を見送ることができるはずです。

渡邊松枝
渡邊松枝

Q:火葬式は家族のみで行うことが多いと思いますが、故人の友人・知人に訃報を出す必要はあるのでしょうか?

A:火葬式では親族とごく一部の親しい方しかお別れの場に立ち会えないからこそ、故人の友人・知人の方には前もって連絡しましょう。

その際は火葬式を選択することになった事情を手紙や電話できちんとお伝えします。

火葬式のデメリット

デメリット

火葬式のメリットについて見てきましたが、デメリットは何があるのでしょうか?

  • せわしないお別れになる
  • 親族以外の反感を招く場合がある
  • 安置場所の確保

せわしないお別れになる

個人差は当然あるかと思いますが、火葬式を行う場合は、本当にあっという間に感じてしまうかもしれません。

僧侶の読経や法話がないため、ゆっくりと故人に思いを馳せる時間などはほとんどなく気づいたら火葬場と感じてしまうことはあるはずです。

親族以外の反感を招く場合がある

故人の意向によって火葬式を行った場合は、あまりないかもしれませんが、親族が火葬式のみを決定した場合、故人と関係の深かった方々は不満を抱くかもしれません。

大切であればあるほど、親族かどうかは関係なく別れを惜しむ時間を必要に感じる人も多いはずです。

友人や知人の方など、生前から関係性の深かった方には、火葬式にした旨を伝える配慮が必要です。

安置場所の確保

故人の死後24時間は、火葬をすることは法律上、認められていません ので、翌日まではどこかに遺体を安置しておく必要があります。

葬儀社に頼む場合は、基本的に安置しておく場所は選べますが、自宅に安置する場合は、時期によっても 温度管理 など大変な場合もあります。

渡邊松枝
渡邊松枝

Q:亡くなった時期が夏の場合でも、遺体が傷まないように自宅で安置することは可能ですか?

A:ドライアイスを用いて自宅で保管することはできますが、長くとも数日間です。
またドライアイスの費用は1日ごとにかかりますので、決してお安くはありません。

遺体の保管先には自宅以外に、葬儀社や民間の遺体保管所があります。
火葬場の予約が取れず、遺体安置期間が長くなりそうなときは葬儀社に相談しましょう。

火葬式がおすすめな人

喪服
  • 高齢で招く人がほとんどいない
  • 経済的余裕がない
  • 身内のみで構わない
  • お葬式という形式にこだわりがない

以上の方には、火葬式を行うことが適しています。

特に、高齢で招く人がいないというのは、今後も増えていくかと思います。

平均寿命が伸びているとはいえ、葬式に呼ぶ方の足腰が悪かったり、体調が優れないならかなり負担をかけてしまうかもしれません。

必ずしも葬式をあげる時代ではないからこそ、そうした 配慮も大切だといえます。

ですが、読経や焼香の時間を設けない分、そうした行為の意味をしっかりと考える必要なのかもしれません。

火葬式は親族との時間を大切に

火葬式は、非常に手間が少なく、遺族の経済的負担も軽いため、超高齢化を迎えるこれからの日本において非常にメジャーな供養の形になるかもしれません。

ですが、簡易的になることは、人の死を軽く考えてしまうことと表裏一体な点をしっかりと肝に命じなければいけません。

火葬式でいくつかの正式な工程を省く分、その行為が今までどんな意味を持っていたのかは知っておくべきです。

遺族のみで行うからこそ、故人をしっかりとした気持ちで見送ることができるようにしましょう。

みん終編集部

みん終編集部です! みんなの終活ドットコムでは、終活・ライフエンディング、葬儀のマナーやお墓選びなど、終活の知りたいに答えます!

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