お布施を渡すタイミングは?マナーや渡し方も詳しく解説
葬儀や法要の際に、僧侶に渡すお布施にもマナーがあります。
今回は、お布施を渡すタイミングやマナーについて詳しく解説していきます。
渡し方や金額の相場についても解説していきますので、参考にしてみて下さい。
この記事で解決する疑問
お布施を渡すタイミングは葬儀や法要の前、もしくは後に渡します。基本、お布施は袱紗に包んで切手盆にのせて渡します。
お布施は普通墨を使い、氏名と連絡先を明記します。
お布施を渡すタイミング【葬儀】
葬儀のお布施は、喪主が読経してもらうお坊さんに渡すものです。
基本的には、葬儀が始まる前に渡すのが一般的です。
しかし、時間がなく渡せなかった場合には、葬儀が終わった後でもかまいません。
それぞれの場合について、詳しい渡し方をみてみましょう。
葬儀が始まる前
葬儀開始前、お坊さんが到着したら挨拶を行います。
挨拶を行うタイミングでお布施を渡すと良いでしょう。
渡す際には「この度は○○の葬儀のために、ご供養よろしくお願いします。」と一言挨拶を忘れず行いましょう。
お坊さんが複数いる場合は、一番地位の高い方にお渡しします。
事前に葬儀社と打ち合わせをして、お坊さんの到着を知らせてくれるように伝えておきましょう。
葬儀前には色々な準備の関係で渡す時間がないという場合には、葬儀後に渡すようにします。
葬儀が終わった後
葬儀前はバタバタと慌ただしく時間がない場合もあります。
渡すタイミングを逃したときは、葬儀後でもかまいません。
葬儀後、供養に対するお礼を述べると同時に、お布施も渡しましょう。
「この度はご供養ありがとうございました。」と感謝の礼を述べましょう。
お布施を渡すタイミング【法要】
法要の場合には、どのタイミングで渡したら良いのでしょうか?
葬儀の場合と一緒で、基本的には法要開始前に渡すのが一般的です。
法要前に渡せない場合は、法要後に渡しましょう。
また、合同法要の場合は受付が設けられているので、そこで渡しましょう。
以下の項目に沿って、詳しい渡し方をみていきましょう。
- 法要前に挨拶して渡す
- 法要後に渡す
- 合同法要の場合は受付で渡す
法要前に挨拶して渡す
法要の際は、自宅か会館にお坊さんを招き、行われます。
お坊さんが到着されたら、ご挨拶をしてお布施を渡しましょう。
「本日は○○の〇回忌のためにありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。」と一言挨拶をします。
供養をしてもらった感謝の礼と、足を運んでいただいたお礼を込めましょう。
法要前に渡すタイミングを逃した場合は、法要後でも構いません。
法要後に渡す
法要前に渡す時間がない場合には、法要後に渡しましょう。
法事が終わって一息つけるタイミングなので、一番渡しやすい時間といえます。
会食があれば会食後に、お坊さんが会食を辞退された場合は、法要後に渡します。
「この度は○○のために、ありがとうございました。どうぞ、お納めください。」と一言お礼も忘れないようにしましょう。
合同法要の場合は受付で渡す
合同法要の場合は、お寺の入り口に受付が設けられている場合が多いです。
受付でお布施を渡しましょう。
お布施の渡し方とは?
お布施を直接手渡すのはマナー違反とされています。
では、どのように渡すと良いでしょうか。
お布施の渡し方には、以下の4つの方法があります。
- 袱紗に包む
- 切手盆にのせる
- 袱紗に包んで切手盆にのせる
- 菓子折りにのせる
詳細をお伝えします。
袱紗に包む
お布施は袱紗に包んで渡しましょう。
袱紗とは冠婚葬祭に用いられる、香典やお布施を包むための袋です。
袱紗の色は弔事の際に用いる、紺やグレーの寒色が好ましいです。
また、慶弔両用で使える紫色でも構いません。
袱紗からお布施を取り出し、袱紗の上に置いて差し出しましょう。
お車代や会食費である御膳料がある場合には一緒に置きます。
お坊さんがお布施を受け取ったら、袱紗を受け取ります。
切手盆にのせる
お布施をお坊さんに直接手渡すのはマナー違反とされています。
そのため、切手盆にのせて渡しましょう。
切手盆はお布施がのる程度の黒い小さなお盆です。
まず、切手盆の上にお布施の名前が自分に向くように置きます。
その後、切手盆の上下を両手で持ち、90℃回転します。
さらに90℃回転し、お坊さんの正面に表書きの名前が向く位置にします。
お盆ごと差し出します。
お坊さんがお布施を受け取ったら、切手盆を下げます。
袱紗に包んで切手盆にのせる
袱紗に包んだお布施を切手盆にのせて渡す方法です。
お坊さんに渡す前に、袱紗からお布施を取り出し、袱紗の上に置きます。
そのまま表書きがお坊さんに向くように、差し出します。
菓子折りにのせる
菓子折りにのせて渡す方法もあります。
切手盆や袱紗がない場合には、菓子折りの上にお布施をのせて渡しましょう。
この時も、お布施の表面がお坊さんの正面に向くように差し出しましょう。
より詳しくお布施の渡し方について知りたい方は、以下をご覧ください。
お布施の封筒の書き方・マナー
お布施の封筒の書き方やマナーについて以下の3点をご紹介します。
- 用いる封筒
- 文字は普通墨を使う
- 書き方
用いる封筒
お布施は弔事ではありません。
そのため、不祝儀袋を使用しないのが一般的です。
市販のお布施用の封筒を使うのが間違いありません。
お布施用の封筒は、白色で「御布施」と印字されています。
水引きはないことが多いです。
手に入らない場合には、白無地の封筒か、奉書紙を使用しましょう。
文字は普通墨を使う
記載する時は、薄墨ではなく普通墨を使います。
毛筆で書くとより良いでしょう。
お坊さんに渡すお布施の場合は、供養に対するお礼として渡すものです。
弔事扱いではないため、薄墨で書く必要はありません。
書き方
お布施の書き方を、以下の3つに分けて紹介します。
- 表書き
- 名前
- 金額
表書き
市販のお布施用封筒には、あらかじめ「御布施」と書かれています。
白無地の封筒を使う場合は、自分で「御布施」と書きましょう。
封筒の上部に縦書きで記載します。
「御布施」の下に、喪主の名前を書きます。
封筒の裏面には、住所、電話番号を記載します。
名前
封筒の表面に「御布施」と記載した下に名前を書きます。
名前は、「○○家」か苗字、またはフルネームを書きましょう。
夫婦で連名にしたい場合は、妻の名前のみを横に書きます。
また、会社として渡すときは、会社名を記載します。
金額
中袋の表面にお布施の金額を書きます。
金額は、漢数字の旧字体で記載します。
数字は「壱・弐・参・四・伍・六・七・八・九・拾・百・仟・萬」と記載しましょう。
縦書きで「金○○圓也」と書きます。
記載例は以下です。
金額 | 表記 |
---|---|
5000円 | 金伍仟圓也 |
10000円 | 金壱萬圓也 |
15000 | 金壱萬伍仟圓也 |
30000 | 金参萬圓也 |
-
お布施の詳しい書き方についてより詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。
お布施の相場価格とは?
お布施の相場価格を項目ごとにまとめてみました。
以下の表をご参照ください。
項目 | 費用 |
---|---|
葬儀 | 15万円~20万円 |
四九日法要 | 3万円~5万円 |
1回忌 | 3万円~5万円 |
その他法要 | 1万円~5万円 |
墓じまい | 3万円~5万円 |
葬儀のお布施の相場価格
項目 | 費用 |
---|---|
葬儀 | 15万円~20万円 |
葬儀の際に渡すお布施の相場は15万円~20万円です。
地域や宗派によっても違いがあります。
心配な場合には、事前にお寺に確認してみましょう。
別途、お車代として5千円~1万円が必要になる場合もあります。
四九日法要のお布施の相場価格
項目 | 費用 |
---|---|
四九日法要 | 3万円~5万円 |
四十九日は、故人が亡くなって49日目にあたる節目に法要を行います。
葬儀と同じく、大切な節目になります。
四九日法要には、葬儀のお布施の1割程度を包むのが一般的です。
相場価格は3万円~5万円程度です。
お車代として5千円~1万円、会食がある場合には5千円~2万円程度包む場合もあります。
四十九日のお布施についてより詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。
1回忌のお布施の相場価格
項目 | 費用 |
---|---|
1回忌 | 3万円~5万円 |
1回忌は、故人が亡くなってから1年後に行う法要です。
1年間は喪に服しており、命日を境に喪が明ける大切な節目の日でもあります。
お布施の相場価格は3万円~5万円になります。
自宅で法要を行う場合には、お車代の5千円~1万円も用意しておきましょう。
1回忌のお布施についてより詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。
その他法要のお布施の相場価格
項目 | 費用 |
---|---|
その他法要 | 1万円~5万円 |
1回忌以降、3回忌、7回忌と法要があります。
その他の法要の相場価格は1万円~5万円程度です。
墓じまいのお布施の相場価格
項目 | 費用 |
---|---|
墓じまい | 3万円~5万円 |
墓じまいの際には、閉眼供養をお寺に依頼します。
お布施の相場価格は、3万円~5万円程度です。
僧侶に来てもらう場合には、お車代として5千円~1万円も用意しておきましょう。
墓じまいのお布施についてより詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。
お布施を渡すタイミングはマナーを守ろう
お布施を渡すタイミングについてご紹介しました。
紹介した内容をまとめておきます。
- 葬儀のお布施は葬儀前か葬儀後に渡す
- 法要のお布施は法要前か法要後、合同法要の場合は受付で渡す
- お布施は袱紗に包むか、切手盆にのせて渡す
- 「御布施」と書かれた白無地の封筒に名前を書く。金額は漢数字の旧字体で記載する
葬儀や法要は、故人を供養する大切な儀式です。
供養をしてもらうお坊さんへの感謝の心を忘れずに、マナーを守って渡しましょう。
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