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浄土真宗のお盆の過ごし方!お墓参りや仏壇の飾り方・お供え物も解説

お盆では先祖や故人の方の霊と共に過ごす一年で唯一の時として、原則、お墓参りや特有の飾りつけを行うのが普通です。
しかし、浄土真宗では死後人々はみな浄土に行くという考えのため、お盆も多少意味合いが異なります。

今回は浄土真宗のお盆について、意味の捉え方から、実際の飾りつけまで、適宜その捉え方を説明しつつ、解説をしてきます。

浄土真宗のお盆の過ごし方!お墓参りや仏壇の飾り方・お供え物も解説

浄土真宗のお盆の意味

お盆は釈迦の弟子が、餓鬼道に堕ちて苦しむ母親を救うため、救いの方法を釈迦に求め、教えの通りに供養し母親を救った事がお盆の始まりです。

現在はお盆は亡くなった人の魂が一年で唯一あの世からこの世へと戻る時とされ、お盆を特別な日と捉え、先祖供養として大規模な法要を執り行う所が多いです。

しかし、仏教の宗派の内浄土真宗はお盆を先祖供養の意味では捉えません。

お盆の追善供養について

仏教の特有の死生観として六道輪廻が挙げられます。

人の魂は、今いる人間道を含めた六つの道と呼ばれる世界を巡り続けます。

程度の差こそあれ六道にはそれぞれ苦しみや迷いが存在し、故人の方はそれぞれの世界で苦しみを覚えます。

追善供養とは六道を周り続ける霊に対し、生きている人々が恩返しの思いも込め、善行を積むことで故人や先祖の方への善行となるようにする供養のことです。

お盆も先祖慰霊の行事であり、追善供養に含まれます。

浄土真宗では追善供養が存在しない

追善供養が存在しないのが浄土真宗に特有の教えです。

浄土真宗においては、阿弥陀の導きに従えば、亡くなった方は六道輪廻の苦しみから解き放たれて全て浄土に向かうとしています。

お盆を浄土真宗は歓喜盆として捉える

追善供養に浄土真宗においても法要は存在し重要視されてますが、阿弥陀の教えに触れる縁として捉えているためです。

亡くなった方は浄土で仏となるとされます。
ゆえに法要も亡くなっ方という仏縁通じ、阿弥陀の救いの教えを再確認する場として捉えるのです。

ゆえにお盆もこの世にいない故人の存在を偲びつつ、故人の方という仏の存在により阿弥陀の教えと縁を結ぶ機会として捉え、その存在を感謝して喜ぶという意味合いで重要です。

そのため、お盆には恩を返すというよりも、仏の存在となった故人から受け取った恩に感謝するという捉え方としてお盆を捉える方が多いです。

このような考えを元にした浄土真宗特有の言葉が歓喜盆です。

また、お盆が釈迦弟子の母の救いが由来となった事から、お盆を父母への感謝の期間として捉える事もあります。

浄土真宗のお盆でやらないこと 

NG

死後、阿弥陀の導きにより死者は仏となるという考えから、浄土真宗では先祖や故人の方の霊魂は存在しないとされます。

ゆえに霊魂を慰める意味合いのお盆行事は行いません。
代表的に行わないのは以下の行事です。

  • 迎え火・送り火
  • 新盆の提灯
  • 精霊棚の飾りつけ

迎え火・送り火

送り火は先祖の霊を現世に迎える際の目印として、送り火は霊があの世へ戻る際の見送りの印として行います。

他派では焙烙(ほうろく)という名の素焼きの器に苧殻(おがら)を積んだものに火を点けて迎え火や送り火としますが、浄土真宗ではそもそも霊が存在しません。

仏として常に傍らにいるという捉え方のために、故人の方が迷うと言う事はないとされるため、これらは行われません。

新盆の提灯

故人の命日から四十九日経過後に迎えるお盆を初盆といい、初めて霊がこの世に戻ってくるとして他派では白提灯を飾ります。

霊が存在しないため、新盆の提灯を飾ることはありません。
地域によっては白提灯を飾る所もあります。

しかし浄土真宗での提灯の飾りつけの意味合いは迷う霊への手助けではなく、普段の仏壇飾りつけの延長線上にあるという位置づけになります。

精霊棚

精霊棚とは文字通り霊を祭る棚であり、この世に戻ってきた際に先祖の方の霊が宿るとされます。

お盆の期間では精霊棚にお供え物を置き、飾りつけを行いますが、追善供養の一部のため、そもそもの霊となる概念が存在しない浄土真宗では精霊棚の飾りつけは行いません。

精霊馬・精霊牛

きゅうりやなすに麻の茎や割り箸をさして動物に見立てた飾りが精霊馬・精霊牛です。

あの世から霊は馬にのって現世に戻り、牛に乗ってあの世へと帰るというのが浄土真宗以外の捉え方であり、この動物をそれぞれ精霊馬・精霊牛として、少しでも長く現世に滞在することを願い飾られます。

繰り返しになりますが、 浄土真宗では故人の霊は存在しません。

仏として常に生きている人々の傍らで阿弥陀の救いを教えているという捉え方のため、精霊馬等の飾りつけも行いません。

浄土真宗のお盆での仏壇の飾り方

仏壇

お盆特有の飾りけは行いませんが、浄土真宗でもお盆は仏の教えに触れる期間として読経や法要は行われます。

仏の教えを知る機会として、他派と同じく家に僧侶の方を招き読経をお願いする事もあります。

そのため浄土真宗でのお盆の飾り方は、僧侶の方を招く際の仏壇の飾りつけが基本となります。

以下に飾る手順を示します。
僧侶の方が家に訪れるタイミングや、地域の風習により必ずしもこの通りになるとは限りませんが確認の際の参考にしてください。

内容
夏用の打敷を敷く
供笥に餅をのせる
白蝋燭の用意
仏花や華瓶に青木差し
仏飯器に仏飯供え、線香を焚く

以降にそれぞれの手順の詳細な説明を行ってきます。

①夏用の打敷を敷く

仏壇の卓に挟む三角の布を打敷といい、「うちしき」と読みます。

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お盆の飾りとして用いる際は、色は白・金・青のいずれかにしましょう。
また、夏用と冬用と分けられている事が多いですが、お盆の時期には冬用の打敷は避けるようにしましょう。

赤の打敷は原則七回忌以降の法要の際などに用いられます。

②供笥に餅をのせる

仏壇に供える餅を華束といいます。
この華束を供えるための小さな台が供笥です。

浄土真宗の宗派で供笥の形は異なるので以下に示します。

宗派 供笥の形
大谷派 八角
本願寺派 六角

供笥は柱の面の穴があいている部分が正面を向くように置いてください。

③白蝋燭の用意

白の和ろうそくを用意します。
錨型の先が太い物 を選ぶようにしてください。
僧侶が家にいらした時に火を点けるので、当日に仏前に立てるようにしましょう。

④仏花や華瓶に青木差し

場合により華瓶は省略しても構いません。

⑤仏飯器に仏飯供え、線香を焚く

朝の時間帯に仏飯は供え、昼には下げるのが原則です。
ご飯は蓮のつぼみに似た形に盛るようにしましょう。

仏飯の備え方は以下のようになります。

  • 本尊の阿弥陀の掛け軸のみが仏壇にかけられている時は一つ。
  • 仏壇に掛け軸が三つ(阿弥陀・蓮如・親鸞)が掛けられている時は三つ。

線香は置き方などで宗派や地域の風習により多少やり方に変化がありますが、線香は寝かせておく所が多いです。

浄土真宗の仏壇への姿勢

浄土真宗にとって、仏壇は先祖や故人の霊を祀る場所ではなく、阿弥陀如来を本尊として安置する場となります。

仏壇という場も、阿弥陀の教えに通じる場所とみなします。
そのため、仏壇に故人を祀るために置く位牌は起きません。

浄土真宗の他の仏壇の飾りつけ

前に述べたもの以外に挙げられる基本的な飾りつけとしては三具足や五具足と呼ばれる仏具があります。

二つの違いは飾る際の個数であり、具体的な仏具は双方以下の物になります。

  • 仏花を飾る花立
  • 線香を立てる香炉
  • 盆提灯
  • 読経の際に使用する蝋燭立て

初盆法要では浄土真宗でも焼香を行うため、香炉の種類は土香炉にしてください。

お盆の浄土真宗のお供え物

供花

お供え物は以下の二つが主です。

  • 仏花としての花
  • 供笥(くげ)に盛るお華束

仏花は阿弥陀の慈悲の意味合いを伝えるために飾ります。
ですが、義務ではなく、任意的なお供え物だと言う事を覚えておきましょう。

一方、お華束は白い丸餅のことで、一つ前の項目でも述べましたが、供笥(くげ)に重ね盛りで飾ります。

その他のお供え物は浄土真宗の中での宗派により異なります。
以下に詳細を示します。

宗派 お供え物等
大谷派 丸餅のみ。供笥は八角。
本願寺派 丸餅以外にお菓子や果物等も備える。供笥は六角。

しかし、たばこやお酒に挙げられるような生前故人の方が好んだ嗜好品などは載せません。

浄土真宗もお盆に墓参りをする?

墓参り

仏教の他派と同様、浄土真宗の方もお盆の時期にお墓参りを行います。

しかし、墓参りの捉え方も他派とは多少違いがあります。
以下に説明してきます。

浄土真宗から見たお墓の存在意義

他の仏派では墓は先祖や故人の方の霊の供養のために立てます。

一方、浄土真宗での墓の存在意義は以下の二つが主です。

  • 遺骨を納める場
  • 阿弥陀の教えと仏となった亡き人々への感謝の場

故人や先祖の存在により、現在生きている自分があることを自覚させる場が、浄土真宗のお墓に対する考えです。

亡き人々の存在を感謝すると共に、死と生という二極の存在を再実感することにより自身の人生を振り返り、阿弥陀の教えを気づくために、浄土真宗の方も墓参りを行います。

ゆえに、お盆でも墓参りを行いますが、お盆という時期に特有の意味を見出すことはありません。

浄土真宗のお盆を迎える姿勢

この記事では浄土真宗のお盆と題し、意味合いから実際の飾り方や仏壇の供え物についても解説をしました。

死後、人間は皆、阿弥陀の導きにより浄土に向かうというのが浄土真宗の捉え方です。

ゆえに、あくまで阿弥陀の教えにより生きている私たちが救われる事を重視し、慰霊の考えはそもそも存在しません。

そのため他派では先祖や故人の霊と共に過ごす期間であるお盆も浄土真宗では、先祖の供養という意味では重視しません。

この特有の考えを念頭に置きつつ、地域や宗派により風習も差異があるので、迷った際は他の人の意見も参考にしつつお盆を迎えるようにしましょう。

みん終編集部

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