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葬儀

骨上げとは?手順や拾う順番!遺族が一人の時は?お骨拾いをしないことは可能?

遺体を火葬をした後は通常、遺族で遺骨の周りに集まり、箸を使って骨壷にそれを拾い上げ入れていく「骨上げ」という儀式を行います。

この儀式には、この世とあの世の間にある三途の川を故人が無事に渡れるよう、橋渡しするといった意味が込められています。
また、その作法は地域によって様々です。この記事では、関東と関西での作法の差を紹介します。

骨上げとは?手順や拾う順番!遺族が一人の時は?お骨拾いをしないことは可能?

骨上げ(お骨拾い)とは

骨壷 遺骨

骨上げとは、葬式の最後の祭事です。
火葬終わりに遺族がお骨の周りに集まり、箸を使用して二人一組ペアでお骨を拾って骨壷に収めることを指します。

箸を使うのは、「この世とあの世の間にある三途の川を故人が無事に渡れるよう、橋渡しする」という意味が込められています。

骨上げの注意点

その作法は地域によって変わりますので、葬儀社等の係員と事前によく打ち合わせをし、間違いないよう行えるのがベストです。
また、火葬場の係員や運転手に心付けを渡す風習もあります。

通常心づけの相場は三千円から五千円です。
ただし、お相手側が心づけを受け取らない場合もあります。
習わしだからといって無理に渡すと迷惑がかかってしまう可能性もあるので、事前に葬儀社等に相談して、心づけを渡すか判断すると良いです。

また、 分骨が決まっている時は、事前に葬儀社にその旨を伝えて分骨用の骨壷も用意してもらっておくことで、滞りなく儀式が進みます。
また、お墓に納骨するには分骨証明書が必要ですので、その際に手続きを済ませてしまうことをお勧めします。

骨上げ(お骨拾い)の手順

手順・流れ

ざっくりとした進め方は以下の通りです。

順番 内容
収骨室へ移動する
遺骨の説明を受ける
遺骨を拾う
骨壷を受け取る

かかる時間は約十五分から二十分ほどですが、人数によって多少変動します。

収骨室へ移動する

火葬が終わると、係員から声がかけられます。
それに従って、収骨室に移動します。
ここで出された合図に従って手を合わせると、遺骨が運ばれてきます。

遺骨の説明を受ける

遺骨の周りを囲んで立ち、やり方などの説明を係員から受けます。
本来二人一組のペアで行うものですが、今は一人一膳の略式で行うところも多くありますので、どちらの方式を取るのかは係員からの詳しい説明を待ちます。
この時、喪主は骨壷を持って、遺骨の頭側に立ちます。

遺骨を拾う

故人との関係が深い順に二人一組(正式には男女二人一組)のペアになり、箸を使って遺骨を骨壷に収めていきます。

この際使用する箸は、事前に火葬場で用意されます。

拾い上げる順番は地域によっても異なりますが、まず歯を拾います。
その後、遺骨を遺体の下から上へ、つまり足から上半身、頭蓋骨へ向かって順番に拾い上げ、足の骨の部分が骨壷の底になるように収めます。

この時、直接骨壷に拾った遺骨を入れるのではなく、箸から箸へ隣の人に渡していき、最終的に喪主の持つ骨壷に収めます。

この行為は「箸渡し」と呼ばれ、実際の食事でやってはいけないと言われている所作です。
「箸渡し」には、この世とあの世の間にある三途の川を、故人が無事渡れるよう「橋渡し」をする、という意味が込められている ためです。

一回り収骨し終えてもまだお骨が残っている場合は、もう一度最初のペアから順番に拾っていきます。

喉仏の骨は一番最後に収めます。
喉仏の骨は、形が座禅を組む仏様の姿にそっくりなので、最後に大切に拾骨するようになったと言われています。

喪主ともう一人の近親者など、故人と特に深い関係だった人たちがペアになって、最後の喉仏の骨を収めます。

骨上げ箸はどんな箸?

長さの異なる竹製のものと木製のもの一本ずつで一膳とする、少し風変わりな物です。

葬儀では日常の世界と死後の世界を区別するため、逆さ水や逆さ屏風などの逆さ事をします。

これは古くに死後の世界が、日常世界とは正反対の世界だと考えられていたことに起因します。
風変わりな箸を使用するのもその逆さ事一つと言われています。

骨上げの箸については、こちらの記事も参考にしてください。

骨を落としてしまった場合

火葬した後の遺骨は大変繊細なものです。
落とさないようにできる限り気を配って下さい。

しかし、骨上げは、普段の生活で行うことはありません。
ですから、厳粛な雰囲気の中で緊張して手が震え、骨を途中で落としてしまうということも大いにありえます。
もし骨を落としてしまった場合でも、焦らずにやり直せば大丈夫です。

骨壷を受け取る

係員が骨壷を白木の木箱に収め、白布で包んで渡してくれます。
それを受け取って、骨上げはおしまいです。

また、 通常はその中に埋葬許可証が入れられています。
これを無くすと納骨できなくなってしまうので、紛失には十分気をつけて下さい。

骨上げ(お骨拾い)する順番

火葬場 遺骨処分

故人と関係が深い人から順番に行なっていきます。

骨上げは通常、遺族と親族で行います。
しかし、親族以外でも、亡くなった方と親しい間柄の友人が行うこともあります。

最初は喪主、次に遺族、親戚が行い、親しい間柄の友人、知人がそれに続きます。

骨上げする人が一人の場合

骨上げは基本的に、二人一組のペアになって行うのがしきたりです。
しかし、場合によっては遺族が一人のこともあるでしょう。

原則としては、遺族が一人の場合も、骨上げはする必要があります。

骨上げ(お骨拾い)をしないという選択

選択

骨上げに参加したくないという場合

「怖いので嫌だ」「金銭面から遺骨の供養が難しい」「生前の故人との仲があまり良くない」など、理由はなんであれ骨上げをしたくないという方は少なからずいらっしゃいます。

やりたくない場合は、喪主や代表者にその旨を伝え、参加しないことも可能です。
なんらかの理由で参加しない旨を喪主の人などに直接伝えることができない場合、葬儀社を通じて伝えるようにして下さい。

また、幼児や思春期の子供にとって、骨上げは精神面に負担がかかる可能性があります。
嫌がる場合は無理にさせる必要はありません。

骨上げ自体をしたくないという場合

骨上げの儀式を行わない、または火葬後のお骨を受け取らないということはできるのでしょうか

原則として骨上げはしなくてはならない

関東地方の全収骨が前提の火葬場では、 骨上げは原則として条例で義務付けられているため、お骨は全て持ち帰らなくてはなりません。

地域によっては収骨拒否ができる

一方関西地方では部分収骨が主流のため、 一部では収骨拒否が可能な地域が存在します。
収骨を希望しない方は、火葬前に一度葬儀社に相談してみて下さい。

また、拒否したからといって特別に費用が必要にはなりません。

【コラム】収骨の関東・関西の違い

違い

収骨の作法は、主に東西で差があります。

ここで東西を分けるラインはだいたい富山県あたりから岐阜県をまたぎ、名古屋に至るラインだと言われています。

ここでは、関東と関西でその作法がどう異なるか、順番に見ていきます。

関東での収骨の作法

関東では「全収骨」と呼ばれる、全ての遺骨を骨壷に収める収骨方法が主流です。

足から腕、頭蓋骨まで全ての骨を拾い上げるため、6寸から7寸ほどの大きめの骨壷を使用します。

関西での収骨の作法

関西では「部分収骨」と呼ばれる、一部の骨だけを骨壷に収める収骨方法が主流です。

喉仏などの一部の骨のみを拾い上げるので、3寸から5寸ほどの小さめの骨壷を使用します。

拾われず残った遺骨は、各市町村で供養して貰えます。

何故東西で差が出たのか?

では何故、東西でこの差が出たのでしょうか?

これは、明治6年に神仏分離令に関連した「火葬禁止令」なるものが布告され、埋葬は全て土葬となったのがきっかけです。

しかし土葬場所の確保が難しくなり、また衛生上の理由や、仏教徒からの反発を受けたため、布告の2年後の明治8年に廃止されます。

この禁止令が廃止された際、政府は「火葬した後の遺骨は全て持ち帰るように」との通達を出しました。

関東の人は、明治政府や中央官庁が東京にあったため、また墓地が火葬場から遠かったため、通達を守り骨を残さず全て回収しました。

一方関西の人は、あまりその通達を守らず、また火葬場と墓地の立地が比較的隣接していたことが多かったため、墓地に遺骨をそのまま埋葬して、遺骨は一部しか持って帰らなくなりました。

これが現在の関東と関西の収骨方法の違いに繋がっていると見られているそうです。

つまり「お上のいうことを聞いたかどうか」で、関東と関西の差が出たということですね。

骨上げは供養の儀式

この記事では以下に関することを見てきました。

  • 骨上げとは
  • 骨上げの手順
  • 骨上げをする順番
  • 骨上げしないという選択
  • 【コラム】収骨の関東・関西の違いについて

故人との別れはつらいものです。
人によっては、骨上げが精神的に厳しいという方もいるかもしれません。
つらいと思う方には無理強いせず、臨機応変に対応できるよう配慮して下さい。
骨上げにはいくつかの決まりがあり、戸惑ってしまうこともあるかもしれませんが、基礎知識さえおさえていれば落ち着いて臨むことができます。
また地域によっての違いも熟知しておけば、いざという時にも役に立ちます。
知っているようで知らない骨上げの作法、ここでおさらいできたでしょうか。

みん終編集部

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