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葬儀

野辺送りとは?参列時の服装・順番を解説!現代ではほぼ行われない

野辺送りというものをご存知でしょうか?
野辺送りとは、現代では葬儀場から火葬場まで棺を乗せた宮型霊柩車の後を参列者が歩くことを指します。

今回の記事では、野辺送りに関して参列時の服装や地域差などをお話させていただきます。

野辺送りとは?参列時の服装・順番を解説!現代ではほぼ行われない

野辺送りとは

野辺送りは、 のべおくり と読み、 野辺の送り(のべのおくり)や葬送(そうそう)、野送り などとも言われます。
これは、亡くなった方の遺体を火葬場もしくは埋葬地まで運ぶ行為のことを指します。

また、神教では死はけがれであるとされていたので、霊が戻らないために遠回りの道を選び遺体を運んだり、野辺送りに行く前に棺を3回回して方角が分からなくしていました。

また、野辺送りの 野辺 は現代で言うと墓地を指します。

昔は、火葬技術が発達しておらず土葬が中心でした。
そのため、葬儀を行い埋葬地へ送る際の別れの儀式でした。

現代で例えると告別式のように別れを惜しむための時間です。

火葬が行われるようになる前は、自宅での葬儀を行った後、遺体を埋葬するために、親族や地域の人が棺桶を担ぎ埋葬地へ運び埋葬していたため、野辺送りと言われていました。

野辺送りの歴史

しかし、現在、一部の火葬機材を持っていない山間部や離島などを除き、棺桶を担いで移動するといったことは、無くなりました。
遺族や弔問客はバスや車で宮型霊柩車の後ろに付き火葬場まで移動します。

昔の土葬が一般的であった日本では、人が亡くなったという際には町内会や村全員が葬儀に関わるのが基本的でした。
いわば葬儀全てを、町や村全体で行うと言っても過言ではない形です。

葬式の最後にあたる葬儀では、故人の入った棺桶を埋葬する所まで運びました。

しかし、葬儀の形の変化やモータリゼーションなどの発達に伴って、葬列を組んで行う野辺送りは、山間部や離島などの一部の地域を除き無くなっていきました。

野辺送り時の服装

服装に関しては葬儀や告別式の時と同様で、喪主を含め参列者は 喪服を着ることが一般的です。

一部の地域(離島)では、位牌持ち、棺桶持ち、天蓋持ちの三役は白の上衣と草履を履きます。
その場合、喪主は晒木綿の白衣を着ます。

男性の場合

先述しましたが、喪服を着ることが一般的でしょう。
それぞれに関して詳しく見ていきます。

喪服 メンズ ダブル 準喪服

①喪服

略式礼服である 喪服 が好ましいでしょう。
ジャケットの生地は黒で光沢素材でないもの、パンツは裾がシングルのものを着用しましょう。

②ワイシャツ

ワイシャツ

白無地のものを着用します。
色や柄のあるものやボタンダウンのシャツは避けましょう。

③ネクタイ

ネクタイ

黒の無地で、光沢素材でないもの。
結ぶ際は、お悔やみの場でくぼみを作ることはマナー違反になります

④ベルト

黒の無地でシンプルなデザインのを用いましょう。
大きくて目立つバックルやクロコやヘビ柄などの避けましょう。

⑤靴下

黒靴下

黒の無地を選択しましょう。

⑥靴

男性 喪服 靴

黒の革で、紐で結ぶタイプのものを履きましょう。
金具がないのシンプルなものを選びます。

女性の場合

女性の場合も 男性の時と同様に喪服を着ることが一般的です。
それぞれに関して詳しく見ていきます。

女性 準喪服

①喪服

略礼服である喪服が好ましいでしょう。
パンツやアンサンブルのスタイルが基本です。

②アクセサリー

定番はネックレスやイヤリングは真珠です。
大きいものは派手な印象になってしまうため控えましょう。

③鞄

喪服 カバン

カバンは黒の布製のものがオーソドックスとなっており、光沢がなく、飾りもついていないシンプルなデザインのものが好ましくなっています。
数珠や袱紗が入る大きさが良いでしょう。

④ストッキング

ストッキング

黒の薄手のストッキングが正式です。
30デニール以下が良いでしょう。

⑤靴

女性 喪服 靴 解説

シンプルな黒のパンプスで、素材は布もしくは革が良いでしょう。
高いヒールの靴やエナメル素材、素足の見えるサンダルはマナー違反になります。

学生の場合

大人の場合は喪服での参加が基本ですが、学生の場合は 喪服の代わりに、学校の制服を着ましょう。
学校の制服は社会に出る前の人は最も正式な服装になります。

学校により、制服の色が明るかったりチェック柄であるなど、黒以外の場合も多いですが、学生の正装は学校の制服のため問題ありません。

男の子の場合

喪服 子供

制服がない場合には、上の画像のような服装が望ましいでしょう。
全体を白と黒のシンプルになるように心がけましょう。

女の子の場合

女の子 喪服

女の子の場合にも同様に、制服がない場合には画像のような服装を着ましょう。
華美なものを身に着けることは避けシンプルな服装を意識しましょう。

野辺送り時の参列の順番

棺桶

野辺送りは、役割が故人との関係の深い順に与えられます。
具体的には以下の通りです。

役割 読み方
位牌持ち いはいもち
御膳持ち おぜんもち
天蓋持ち てんがいもち
杖持ち つえもち
香炉持ち こうろもち
幡持ち はたもち
松明持ち たいまつもち
高灯篭持ち たかどうろうもち

松明持ち、高灯篭持ち、町内会の旗を持つ幡持ち、枕飯を持つお膳持ち、香炉持ち、衆僧、位牌持ち、天蓋持ち、棺の順番になって埋葬地まで歩きました。

基本的に位牌やお膳などは、故人との関係が深い親族が持ちます。
そのほかに、天蓋や杖、香炉などは親族が、幡や松明、高灯籠などは参列者が持ちます。

中でも松明や高灯篭は、葬列の先頭にて魔除けを行い、墓地まで安全に遺体を運ぶことを助ける役割を担っていました。

棺は飾り付けをした輿にのせて運ばれます。

また、野辺送りは宗教に関係なく行われることも特徴的です。

野辺送りの地域差

喪服

野辺送りは地域により、通常とは一部異なる形で行っているところもありました。

その具体的な例として以下の習慣がありました。

  • 小銭を撒く
  • 引き潮
  • 霊柩車が行きと帰りで違う道を通る
  • 棺と一緒に回る

それぞれに関して詳しく見ていきます。

小銭を撒く

九州に含まれる一部の離島などでは、野辺送りの際に小銭を撒きながら歩く習慣があります。

引き潮

沖縄では、葬送のための道、グソー道があり、引き潮に合わせて行う習慣があります。

これは、故人が迷うことなく成仏できるようにとの思いを込めて行われていました。

霊柩車が行きと帰りで違う道を通る

地域により、葬儀場から火葬場へと向かう道を、帰る時の道順と別にする風習があります。
行きと帰りと違う道を通ることにより故人に付いてこないようにするためと言われています。

棺と一緒に回る

出棺の際、三回棺を回しますがその際に、葬列者が一緒に三回回る風習があります。
葬列者が棺の周りを三回左回り、つまりは反時計回りに回ることはインドにおいては故人に対しての最敬礼です。

野辺送りは現代ではほぼ行われない

祈り

野辺送りは、火葬場や火葬機材の少ない離島や山間部など、限られた地域のみで行われています。

現代の日本では、遺体を人力で火葬場まで運びません。
近所付き合いの深い一部の地域により伝統の行事として、火葬後に野辺送りの葬列をしている所が存在するだけです。

現代の葬式では、故人の遺体の入った棺は葬儀場から火葬場まで霊柩車で運ばれ、遺族も含め、参列者はマイクロバスやタクシー、ハイヤー等で向かいます。

このように 車で火葬場に向かうことが「野辺送り」と呼ばれる場合も多くなっていますが、本来の意味ではなく誤用です。
そもそも、以前は自宅でお葬式を執り行っていましたが、現在では葬儀場を使い、そこでほぼすべての儀式を行います。

こうして野辺送りに労力や時間、費用をかける必要性は無くなりました。

現代に残る野辺送りの風習

しかしながら、棺を送るという行為が、儀式として亡くなったわけではなく、現代の葬儀に当てはめると、遺体を入れた棺を霊柩車に納めるまでが、以前の野辺送りを由来とした風習になっていると言えるでしょう。

今日では、近親者の成人男性が葬儀場に安置された棺を持ち、霊柩車のところへ運び出します。
他の参加者も、その姿を見ながら霊柩車の近くへと移動します。

遺体を火葬場へ送る上で重要な儀式であるという面では、今も昔も変わっていないと言えます。

また葬儀場により、会場の出入り口へと野辺送りをモチーフとした小道を用意するなど、古くからの葬儀の伝統に沿っているところもあります。

野辺送りが無くなった理由

今回の記事では、野辺送りに関してお話させていただきました。
現代の葬式において昔ながらの野辺送りは一部の地域を除き行われていません。

また、 宮型霊柩車の後ろを歩くことも、ほとんどの場合行われていません。

それは、モータリゼーションの発達により人力で棺を運ばなくなったことや、葬式の形骸化・簡略化が一つの原因ではないかと考えられます。

少子高齢化や核家族化、近所付き合いの減少など、時が経過するととも
に多くの変化が起こっています。
今まで、野辺送りを行ってきたから何となく行うのではなく、やることの意義を考え、実際に行うか決めましょう。

みん終編集部

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