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葬儀

神棚封じとは?期間・手順・使う紙!正月と重なった場合や解き方も

みなさんは「神棚封じ」についてご存知ですか?
神道を信仰されている方にとってはごく一般的なことであるものの、現在の日本人の多くは仏教徒となっているため、聞き馴染みのない方も少なくないかもしれません。

ここでは、「神棚封じ」と呼ばれる神道の行いについて、期間や手順をはじめとして詳しく説明しています。

神棚封じとは?期間・手順・使う紙!正月と重なった場合や解き方も

神棚封じとは

神棚封じ 」とは、身内の誰がが亡くなるなどの不幸があった際、自宅の神棚の扉を塞ぐようなかたちで白い半紙を貼ることで、 神棚をある定められた期間封印しておく 行為のことをさします。
これは、神道においての 死は穢れである という考えに基づきます。

神道の考えによれば、昔から「 」や「 出産 」は 穢れ にあたるとされてきました。
それ故に、神道において死者へは「 喪屋 」が、出産の際には「 産屋 」が用意され隔離されていたのです。

穢れ 」という言葉の由来は「 気枯れ 」と言われており、気が枯れる=生命力が枯れる、ということにつながります。
生命力が完全になくなった状態である「 」は「 気枯れ 」であり「 穢れ 」なのです。

また、自宅にて神を祀っている 神棚 は、いわば「 小さな神社 」と考えることができます。
そのように考えに基づくと、家族の誰かが亡くなった際には 神棚に祀っている神様へと穢れが及んでしまわぬように封じておく というのは自然に思われます。

仏式での葬式のことを、神道では「 神葬祭 」と呼びますが、それには 非日常的である死という出来事を祓い清めた上で、不幸のない日常へと戻る 、といった意味合いが込められています。
非日常にある私たちの存在が、日常へと戻れるまでの期間、神様と我々との間を一定距離あけるべく 神棚封じ を行うのです。

神葬祭に関しては、こちらの記事も参考にしてください。

神棚封じの期間

カレンダー

継続して神棚封じを行うべきとされている期間は、一般的に 50日間 と言われています。
この50という数字は神道における 忌中 の考え方と関係しています。

江戸時代の5代目将軍徳川綱吉によって「 服忌令 (ぶっきれい)」と呼ばれる法律が制定されました。
服忌 」とは、 喪に服すこと穢れを忌むこと の2つの意味があり、この法律では近親者がなくなった際の 喪に服す日数 および 穢れが消えるまで謹慎する「忌」の日数 を定められています。

当時の法律を詳細に読み解くと、故人との関係性にも多少の前後はあるものの、概ね 50日間 と定められていたわけです。
この「 服忌令 (ぶっきれい)」は昭和22年に廃止され、もちろん現代には存在しませんが、かつての習慣として 忌中=50日間 といった考え方が一般的となっています。

しかし、忌中や忌明けの考え方は地域差があります。
不安な場合には、地域に詳しい身近な方へ確認してみることをおすすめします。

また、「 喪中 」などと混同しがちですが、喪中は一周忌までの1年間をさします。
神棚封じは自身が喪中であるかそうでないかには関わらず、忌明けさえすれば封印を解いてしまって構わず、神社への参拝も問題ありません。

神棚封じの手順

方法

神道の神棚封じを行うための大体の手順は以下の通りとなります。

手順 内容
(1) 神棚へ祀られている神様へ挨拶を済ませる
(2) 亡くなったのが家族の誰なのかを報告する
(3) 神棚へお供えしていたものを全て下げておく
(4) 神棚の前の扉をきちんと閉める
(5) 扉の正面を塞ぐような形で白い半紙を貼る

また、神棚封じを代表して行うのに望ましい人物ついても習わしが存在します。
本来であれば、家族は穢れとの関係が深くなっているために、 家族ではない、他人および第三者が代わりに行うのが好ましい とされているのが考え方としては主流です。

しかし近年では家族のうちの誰かが行うことも決して珍しいことではなく、特にこだわる必要はなくなっているようですが、厳格に執り行うのであれば習わしに沿っても良いかもしれません。
そのほか、葬儀社の方が自宅へ訪ねてくる機会が存在する場合には、 そのまま神棚封じまで お願いしてしまうケースも多くなっているようです。

神棚封じを行なっている間には、礼拝などは一切行わないのが基本です。
お米やお酒などをお供えすることが習慣になっていたとしても、とりわけ控えるようにしましょう。

日常的に礼拝を行なっている方の場合、お供えや礼拝を止めてしまうのは神様に対して失礼にあたるのではないか、と考える方もいるでしょう。
しかし、自身が穢れのある状態で神棚へと触れてしまう事の方がよっぽど失礼にあたるため、控えます。

さらに、神棚を封印するとなると、仏壇も封印するべきなのではないかと頭を悩ませる方もいるかもしれません。
しかし、冒頭でも説明した通り、 神道と仏教では死生観が異なります

ゆえに、神棚にならって 仏壇をも封印しなければならないといったことはなく 、お参りもいつも通りで構いません。
むしろ、忌中から喪中にかけてのお参りは故人への追善供養にあたるため、仏壇へは積極的にお参りするのが良いでしょう。

神棚封じに使う紙

神棚封じを行う際に用いるべきとされている紙は、どこにでも売られている一般的な 白い半紙 構いません。
その白い半紙は、習字の授業で用いるような通常サイズ、 24.3cm×33.3cm のものを用いるのが良いでしょう。

どうにも半紙が用意出来ないという場合には、似たサイズの白い紙およびコピー用紙のようなもので代用しても構いません。

しかし、神棚は思った以上に大きいものです。
実際に半紙を当ててみると分かる通り、上記のサイズに従った半紙では神棚の正面全面を覆うことが出来ないと感じることでしょう。

これは問題ありません。
神棚全てを覆えなくても全く問題はないため、扉が開かないよう真ん中へ貼ることを心がけましょう。

神棚封じと正月が重なったら

神社

正月は、新年を迎える上でとても重要とされる行事ではありますが、それと同時に正月は お祝い事 に含まれます。

そのため、神棚封じ中には、 正月のお祝いであったり新年の行事であったりに参加することは出来ません
併せて、 神社への参詣も控える ようにしましょう。

また、年賀状を 喪中はがき へと変更し、新年のお祝いが出来ないことを周りの人に伝えます。

新年を迎える際には、神社へと赴いて新しいお札を授かるのが通例です。
しかし、神棚封じ中の神社への参拝は避けるべきとされています。

忌が明け、神棚封じも終わりを迎えた際に、 時期をずらして神社へ参拝する ようにしましょう。
お札もその際に交換して頂きます。

神棚封じの解き方

神社 灯篭・灯籠

神道の場合には、一般的に 五十日祭 と呼ばれる行事を終えたら神棚の封印を解いても良いとされています。
また、仏式において神棚封じを行なった場合にも、封印を解くまでの期間に神式との違いはありません。

仏式における忌明けは四十九日であるため、間違えないよう注意が必要です。

50日が経過したら、 正面に貼り付けた白い半紙をそっと剥がし、神棚の扉を開けて元の状態へ戻し、 封印を解きます。
封印を解いて扉を開いたら、神棚封じ前と同様にお供えを用意するようにしましょう。

神棚を封じる際と同様、封じを解く人物にも悩んでしまう方もいるでしょう。
四十九日法要にかけての全ての段取りを葬儀社へ依頼しているというケースでは、葬儀社の方が中陰祭壇を片付けるのと同時に神棚を封じていた半紙も一緒に撤去してくれることがあるため、その際には親切に甘えてお願てしてしまうのが良いでしょう。

しかし、実際には四十九日法要まで葬儀社が関わってくるというケースは少なくなっています。

実際、神棚封じの手順を第三者に行なってもらったからといって、自らで封印を解いてはいけないというわけではありません。
依頼相手がいない場合には、自身で半紙を撤去して構いませんし、実際自身で行うケースの方が多いようです。

神式の神棚封じについて知ろう

神道は、仏教よりも遥か昔から日本に存在している宗教です。
しかし、現代の日本においては仏教徒の割合がほとんどを占めているゆえに、神道という宗教に深く根付いた行事である「神棚封じ」についての知識を詳しく持っている人は多くないのが現状だと思います。

とはいえ、他宗教の死生観やそれに基づく行い、慣習について知ることも良いものです。
同じ国に存在する宗教であればそれは尚更でしょう。

この記事では、神棚封じの由来をはじめ、その方法や他の知識についても紹介してきました。
この記事を参考に、古来から日本に伝わる神道での行いについて、少しでも皆様の理解が深まることを祈っています。

みん終編集部

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