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葬儀

枕経とは?宗派による違い・参加者・流れまで!用意や服装も

枕経という言葉を聞いたことがありますか。
枕経とは、どなたがご臨終したときに行われる仏教の儀式をさします。

この記事では枕経にまつわる宗派ごとの差異であったり、その参加者、流れなどについて詳しく説明していきます。
この記事を参考に、ぜひ枕経についての知識を深めてみてください。

枕経とは?宗派による違い・参加者・流れまで!用意や服装も

枕経とは

お経

枕経とは どなたかが、ご臨終した際に行う仏教の儀式 の事です。
人が亡くなったら故人を安置できる場所に移動させ、僧侶の方によって枕経を読んでいただくのです。

枕経では主に 仏に故人のこの世の罪の許しを請い、極楽同度へと迷わずに生ける願い を込めて僧侶が読経します。
「ご臨終時に僧侶が枕元で読経を行う」という行為の内容からこの名前で呼ばれるようになりました。

漢字で「枕経」と表記されるこの仏教に由来した行事は、一般に まくらきょうまくらぎょう と読まれます。
故人が亡くなってから遺体を安置する場所に搬送した後に行い、全部で 30分 ほどの時間がかかります。

無事に終えたら続けて「 枕勤め 」と呼ばれるものを行います。
枕勤め とは 納棺するまでろうそくと線香の明かりを絶やさない ように勤めるといった行事です。

枕経の宗派による違い

写経

ひとことに「枕経」と言っても、その行い方や準備の仕方には宗派による違いが少しずつ現れています。
ここでは、その各宗派別に、それぞれの枕経の詳細や他宗派と異なる特徴を説明していきます。

  • 浄土宗
  • 浄土真宗
  • 日蓮宗
  • 臨済宗
  • 曹洞宗
  • 天台宗
  • 神道
  • 創価学会

浄土宗

浄土宗にて行われる枕経でも、 来迎物や掛け軸、屏風 などを 故人の枕元 に添えたうえで南無阿弥陀仏を唱えます。
浄土宗では人が亡くなったらすぐに極楽浄土に行って転生すると考えられているため、 故人に向かってでなく仏壇や掛け軸に向かって読経 をします。

浄土真宗

浄土真宗でも人が亡くなったらすぐに極楽浄土に行って輪廻転生すると考えられているため、 故人に向かってではなく仏壇や掛け軸のご本尊に向かって南無阿弥陀仏の読経 を行います。
同じ浄土真宗でも派閥によって読経の内容は変わってきます。

本願寺派は阿弥陀経 を唱えて、 真宗大谷派は正信偈(しょうしんげ) を唱えます。
浄土真宗の場合には、枕経と枕勤めは同意として扱われ、さらにその後には法話を行います。

日蓮宗

日蓮宗の枕経では 初めに勧請(かんじょう)を行って仏さまを仏壇にお招き します。
勧請が済んだら、 開経偈(かいきょうげ) と呼ばれる読経前の読みものを読みます。

その後、読経が始まって方便品(ほうべんぽん)、自我偈(じがげ)を回向(えこう)します。
日蓮宗特有な点の一つとして、一般的とされる 木魚を用いずに木鉦(もくしょう)と呼ばれるものを利用する といった点があります。
回向 とは、上記の通り「えこう」と読み、読経をして死者の冥福を祈る行為の事をさします。

臨済宗

臨済宗の枕経では 枕経諷経(ふぎん)や観音経(かんのんぎょう)、大悲心陀羅尼(だいひしんだらに)を読誦(どくじゅ)、回向 します。
読誦とは経文を読むことです。

曹洞宗

曹洞宗の枕経では お経が三回読まれる といった特徴が挙げられます。
読むお経は舎利礼文や遺教経など、寺院によって変わってきます。

お経を三回読み終わった後は回向文や回向偈などを読んで法要は終わりになります。

天台宗

天台宗の枕経では 臨終誦経、阿弥陀経や般若心経 などを読みます。
読経では無常偈などもします。

神道

神道の枕経では、他宗教に比べてとりわけ枕飾りが特徴的です。
神道の 枕飾りは玉串や榊、塩やお酒、故人が好きだったもの などを飾ります。

創価学会

創価学会の枕経では遺体の安置が済まされたのち、線香を焚き、 三具足の枕飾り を飾ります。

枕経の参加者

喪服

枕経を催すことが決定した際、それへと招待される人物・参加する人物は 近親者のみ に限られることが多くを占めているようです。
枕経は、身内のどなたかが亡くなったあと、遺体を安置できる場所への移動を済ませたらすぐに行います。

亡くなってからすぐにやるという所からも近親者以外はなかなか駆け付けられないという点もあり、近親者以外が参加するという事はほとんどないようです。

枕経の流れ

枕経 手順

一般に「枕経」と呼ばれる行事はこのような一連の流れに則って行われます。
それぞれ詳しく説明します。

1. 臨終

親族をはじめとした身内の方のご臨終が確認されたらその後の準備を始めます。
臨終をする場所は最近では病院が多いですが、家などの時のもあります。

2. 葬儀社に依頼

臨終が確認されたらすぐに葬儀社や日ごろからお世話になっている寺院などに連絡を取ります。
臨終のことを伝えるのに併せて、枕経も行うつもりである旨も一緒に伝えておくと尚良いでしょう。

3. 遺体の安置

先ほど枕経をお願いした僧侶の方が到着したら、遺体を安置できる場所に移動させます。

遺体安置に関しては、こちらの記事を参考にして下さい。

4. 枕飾りの設置

遺体を無事に移動させられたら、枕飾りの設置など僧侶が枕経を行える状態までの準備を済ませます。
枕飾りはほとんどの場合は葬儀会社が用意してくれます。

5. 枕経

これまで紹介してきたような準備が全て済んだら遂に僧侶に枕経を読んで頂きます。
枕経は30分ほどで僧侶が故人の生前の罪の許しを仏に請い、極楽浄土に迷わず生けるような祈りを読経します。

6. 今後の日程と戒名の相談

僧侶によって枕経が終えられたら、今後に行う通夜・葬儀の日程の相談と故人の死後の名前である戒名をどのようにするのかの相談をします。
枕経を読んで頂くべくお越し頂いた僧侶にもお布施を渡さなくてはなりませんが、こちらは葬儀が終わった後にまとめて渡すので今渡す必要はないと考えておいて良いでしょう。

7. 枕勤め

枕勤めとは枕経後、ろうそくや線香の明かりを納棺するまで絶やさないように勤める行いのことです。

8. 納棺

納棺までが終わったら全ての工程が終わりとなります。
この後はすぐに通夜や告別式などが行われるのが一般的です。

納棺に関しては、こちらを参考にしてください

枕経で用意するもの

お車代 御車代

では枕経を催すと決めた際に用意しておくべきものには、一体何があるのでしょうか。
喪主側の お布施 や葬儀参加者側の 香典 は、通夜・告別式の時にまとめて用意をして渡すので、 準備をしておく必要はありません

主に枕経で用意しておかなくてはならないものは以下の通りです。

  • 布団
  • 座布団
  • お茶とお菓子
  • 御車代
  • 枕飾り

布団

布団は枕経をするときに故人を寝かせるために用意します。
布団の枕元には枕飾りを置き、故人の顔には白布をかけます。

また、故人のそばには守り刀と呼ばれるカミソリなどの刃物を置きます。
これは、死者に近づく邪気や厄災を払ってくれるとされています。

座布団

座布団は僧侶が枕経を行う際に利用できるよう、用意しておきましょう。

お茶とお菓子

お茶とお菓子は枕経を終えた僧侶へとお出しするために必要です。

御車代

お車代

御車代は僧侶の移動にかかる費用です。
御布施などは渡しませんがこの御車代だけは渡します。

御車代の相場は 5000円程 です。

御車代に関しては、こちらを参考にしてください。

枕飾り

枕飾りとはその名の通り、故人の枕元に飾るものです。
枕飾りは宗教によって変わってきます。

枕飾りはほとんどの場合、葬儀会社が用意してくれますがもしもの時のために知っておくようにしましょう。

仏教 神道 キリスト教
白い布をかけた台 八足机 十字架
香炉 三方(神饌などを載せる台) 聖書
花瓶(榊をさす) 白い花
燭台 - 燭台
- パン
一膳飯(箸を立ててさす) -
枕団子 - -
花瓶 - -

枕団子については、こちらを見てください。

枕経の服装

枕経の服装は黒色やグレーなどの落ち着いた色の平服でよいでしょう。
喪服は通夜までに用意をすればよく、枕経の時点ではまだ必要ありません。

  • 男性
  • 女性
  • 子供

それぞれの平服について説明します。

男性

男性 平服

男性の服装は黒色やグレーなどの 落ち着いた色合いのスーツ です。
ネクタイは落ち着いた色でなるべく柄の入っていないものを付けるようにします。

靴下と靴はともに黒色で、靴は光沢のないものを選びます。
アクセサリーは時計と結婚指輪以外は外しますが焼香がある関係上、数珠は必要になってきます。

男性の平服のスーツのマナーに関しては、こちらの記事を見てください。

女性

女性 平服

女性の服装は黒色やグレーなどの 落ち着いた色合いのワンピースかスーツ です。
ストッキングは黒無地のものを使い、靴は黒の革靴を着用します。

アクセサリーは時計、結婚指輪と真珠のイヤリングやネックレス以外はつけてはいけません。
できるだけ華やかな衣装は避けるようにしましょう。

また、焼香があるので数珠は必要です。

平服に関しては、こちらを参考にしてください。

子供

制服

子供の服装は制服がある時は 制服 を着用していきます。
制服がない時はグレーなどの 落ち着いた色の上下かワンピース です。

靴下は落ち着いた色の無地のもので、靴は黒色の革靴かスニーカーです。
アクセサリーは基本と軽以外はつけてはいけません。

共通で必要な物

焼香があるため 数珠は共通で必要 な物です。
またハンカチを持っていくときには黒色で柄のあまり入っていないものを選び、バッグは黒の落ち着いた色のビジネスバッグを用意します。

数珠に関しては、こちらを参考にしてください。

枕経のお布施

お布施

枕経を行って頂いたことに対するお布施は 通夜・葬儀が終わった後にまとめて渡すので とりわけ用意しておく必要はありません。
しかし、僧侶の移動費である 御車代だけは渡さないといけない ので別途用意しておく必要があります。

この枕経の際には、故人の戒名を新たに頂くことも珍しくないと思われますが、その料金は後でまとめて払います。
御布施にまとめて包む金額は戒名のランクによっても左右します。

戒名ランクと金額も目安は以下の通りです。

戒名ランク 料金
□□院殿○○大居士 / □□院殿○○清大姉 80万円~100万円以上
□□院○○居士 / □□院○○大姉 60万円~100万円
□□院○○信士 / □□院○○信女 50万円~70万円
○○居士 / ○○大姉 40万円~80万円
○○信士 / ○○信女 20万円~50万円

戒名に関してはこちらを参考にしてください。

お布施の詳しい包み方や渡し方・金額相場に関しては、以下の記事を見てください。

枕経をやるうえで

この記事では、仏教に由来する行事であるにも関わらず、言葉としても内容としてもあまり馴染みのない「枕経」にまつわる様々について紹介してきました。

枕経とは、親族をはじめとした身内の誰かが臨終したときに行うお経などの儀式をさしており、いざ親族が臨終したというときに枕経について知らないととても手間取ってしまいます。
親族が亡くなった時にはやることが多いとともに深い悲しみなどで正しい行動をとることはとても難しいです。

この記事を参考に枕経についての知識を深めて、いざ枕経をやるというときに正しい手順で手間取らずにできるようにしましょう。

みん終編集部

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