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真言宗のお経とは?意味は?般若心経や光明真言、葬儀の特徴も解説

「真言宗」はあまり聞き覚えのない宗教かもしれませんが、今でも日本において幅広い地域に根差しています。
その真言宗が唱えているお経として「般若心経」と「光明真言」がありますが、名前の響きは知っているという方も多いと思われます。
今回は真言宗について、お経についてなど様々な解説を本記事でしていきます。

真言宗のお経とは?意味は?般若心経や光明真言、葬儀の特徴も解説

真言宗のお経とは

真言宗について、この記事を開いてくださった方は知っていますでしょうか。

仏教の13ある宗派の一つとされている 真言宗 は、日本では平安時代に伝わったとされています。

現代の日本においても幅広い地域に浸透している真言宗ですが、あまりご存知ない方もいるのではないでしょうか。

今回はこの 真言宗 の説明をザックリした後に、 お経 に着眼点を置いて解説します。

真言宗の方も、そうでない方もこの記事を読んで頂いたことで何かためになるようなことがあれば幸いです。

真言宗について

  • 真言宗の歴史
  • どのような教義か
  • 真言とは何を意味するのか

真言宗の歴史

真言宗は、仏教の中に13ある宗派の一つです。

仏教は紀元前に、インドの釈迦が創始し、多くの信者によって各国へと広まりました。

後にキリスト教やイスラーム教の2つをあわせ、世界三大宗教と呼ばれるようになりあした。

その後、 538年の飛鳥時代 に朝鮮の百済(くだら)から来た遣いの者が、釈迦如来像や仏具などを献上したことにより、 日本での仏教の歴史が始まりました。

真言宗はと言いますと、日本が遣唐使を派遣し、中国から様々な技術や教えを取得していた時代に、 弘法大使である「空海」 の手により伝来しました。

どのような教義か

誰の心にも備わっている「仏様の心」をいつでも呼び出すことを目標とした 「即身成仏」 を第一とした仏教の一派です。

貴賤関係なく仏様のご加護が受けられるとされ人気を博し、当時の日本人の多くは真言宗に入信しました。

ですがこの真言宗は、仏教の中では後期に伝来した 密教 であり、もともとは大衆の心を掴むための宗教ではなく、信者の中で内密に行われるものであり、真言宗が伝来する以前は仏教の中でも 顕教 と呼ばれる、大衆を中心に捉えた宗教が盛んでした。

そのため、革新的な密教の伝来は、当時の日本に賛否こそありましたが、 結果的にミャンマーやカンボジアなどの他国よりも多い信者数となりました。

真言とは何を意味するのか

真言宗における「真言」というのは文字通り、真の言葉を意味します。

「マントラ」と呼ばれることもあります。

では真の言葉とは何を指すのかと言いますと、 仏様からの御言葉、仏様からの声、音がそれに当たります。

普段、私たちは何等かの偏見や思い込みによって無意識のうちにですが行動や発言が変化しております。

そのため、誰かと話す時にすれ違ってしまうことが多々あって、自分が思うがままの会話を生み出すことが困難になるのです。

そのような穢れや迷いのない、真実そのものを表現することができるのが 仏様の御言葉、つまりは「真言」であります。

お経に書いてある内容も仏様が私たちに授けた「真言」の一つです。

多くの宗派が存在する

真言宗も他の仏教と同じく、様々な宗派がその中に存在しております。

主に真言宗の中に 16派 存在し、さらには総大本山と呼ばれているものが18あり、 「真言宗十八本山」 と総称されています。

「新義真言宗」、「古義真言宗」、「真言律宗」 が数ある中でも代表的な真言宗の宗派になります。

  • 真義真言宗
  • 古義真言宗
  • 律宗

真義真言宗

真義真言宗は、真言宗が衰退期に陥ってしまった時、再興を図るために人々によりわかりやすく、仏の真言を知ってもらいたいという意思で誕生しました。

総本山は和歌山県にある 根来寺 に置かれています。

古義真言宗

古義真言宗は、日本に始めて真言宗を伝えた 空海 の教えを祖として重視し、この中に16派中12派が所属しているとされます。

空海が日本に来た際に、霊験あらたかな場所だと感じられた、和歌山県の「金剛峰寺」に総本山が置かれています。

律宗

律宗という仏教一派と、真言宗の教義の良いとこ取りをして生まれた 真言律宗 は、鎌倉時代に創始されたとされ、総本山を奈良県にある西大寺に置いています。

真言宗のお経【般若心経】とは

写経

お経と聞いて、まず第一に思い浮かべられやすいのは 「般若心経」
でしょう。

お経自体の内容は知らずとも、テレビや記事などに取り上げられることも多く、その響きだけは知っているという方は多くいるのではないでしょうか。

お経の全文は漢字を使って表記されているため、内容が知りたくてもなかなか手がつけ難いという方もいらっしゃるでしょう。

今回はそれらの疑問にお答えして、真言宗のお経の大まかな意味を説明いたします。

そもそものお経とは

お経という言葉は日本にも浸透していますし、身近にも感じられますが、詳細まで知っている方は少ないのではないでしょうか。

般若心経を解説する前に、お経について理解を深めましょう。

正式な名称を 「経典」 とし、 仏様が授けた御言葉を記録したもののことを指します。

お経は「経(物事の道理)」、「律(欲を戒める)」、「論(真理)」の3つの軸から成り立っております。

仏教は比較的自由な宗教 と呼ばれる場合がありますが、それは お釈迦様が場所や民衆によって柔軟にお経を唱えたとされているからです。

始まりがそのような形であったため、弟子同士での見解の不一致が発生し、結果多くの宗派が誕生するに至りました。

そのため、お経を菩薩が唱えたとする説や阿弥陀如来が伝えたとする説など、多岐にわたります。

般若心経の始まり

般若心経は4大訳経家としても名高い 玄奘三蔵 がインドで学習したものを持ち帰り、母国の中国で翻訳されたお経です。

その後、仏滅後にお経の解釈を巡ってひと悶着があり、それを機に様々な派閥が誕生します。

代表的なもので、釈迦が唱えた言葉を純粋に解釈しようとし、釈迦の手で「自分自身」の救済を求める保守派の 上座部仏教

釈迦は場所によって複数の教えを説いたと解釈し、仏教の多様性に着眼点を置き、「大衆の救済」を優先した 大乗仏教 の2つがあります。

この 大乗仏教 のお経こそが 般若心経 と呼ばれています。

現在では日本や中国の大半は 大乗仏教 を支持していますが、アジアのタイやカンボジアなどでは上座部仏教が信仰されております。

般若心経の意味 「空」という思想

広義の「お経について」、「般若心経の始まりについて」にザックリと目を通して頂いたところで、 般若心経の目的 について解説します。

般若心経は300文字に満たない漢字だけで構成されており、シャーリプトラと呼ばれる釈迦の弟子と、観音菩薩が対話しながらお経についての説明が繰り広げられます。

生活する中で、私たちは様々な苦難を乗り越える必要があります。

苦難は何も外部から生じるわけではなく、自身の心がもたらす「執着」という内部から生じると般若心経の中で考えられています。

その「心から生じる苦難」を取り除き、安らかな思想に至ろうとする思想を 大乗仏教においては「空(くう)」 と呼ばれています。

「空」とは、 全ての物事には実体が存在しない ことを説いたもので、私たちが目にし、聞き、触れ、思考する対象などの万物ほぼ全ては
これに当てはまると考えられております。

般若心経の中で対話を繰り返しながら、あらゆるものが「空」であることを具体例を用いて説明しています。

「空」に当てはまる物は絶え間ない変化を繰り返しており、それは留まることを知りません。

「空」に対して私たちが執着心を抱いたところで、それは人間が生きられる範囲で知り尽くし、手に入れることは不可能なのでいっそのこと忘れてしまおう、苦難の種を消し去ろうとする目的が般若心経にはあるのです。

光明真言とは

僧侶、坊

真言宗で重視されているお経

真言宗の宗派によって、般若心経よりも重視されているのが 光明真言 です。

「自身に身に降りかかる災厄を取り除く」という目的が光明真言にはあります。

先ほど解説した般若心経の違いとして、般若心経は自身の 内部から生じる「苦難や悩み」 を取り除き、一方で光明真言は 外部から生じる「災厄」 を振り払うのが目的です。

真言宗のお経はたったの23の漢字から成り立っていますが、これを何度も口に出して唱えることで光明がさすと言われております。

この、 お経を口に出す というのが光明真言では重要でありまして、 唱えたお経が言霊として自身と分離し、光明をもたらす天と共鳴します。

共鳴した言霊は再び自分自身の体に戻り、細胞を活性化させる作用を引き起こすのです。

その後、邪悪がまとわりついた人の不幸をかき消し、幸運(光明)をもたらすとされているのが 光明真言 です。

「言葉にして」、「繰り返し読む」ことが重視されていることが特徴です。

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真言宗の葬儀の特徴

宗教

他の仏教とは違う葬儀の仕方

「真言宗の歴史」で説明した通り、 真言宗は他の仏教とは違い、「密教」という分類に所属しています。

「顕教」と呼ばれる一般的な仏教とは異なる点があり、今まであまり目にしたことが無いであろうものもいくつかあります。

灌頂(かんじょう)

灌頂(かんじょう) とは、故人の頭に水をかけ、何事もなく極楽浄土へと送るための真言宗の儀式です。

観音菩薩が最期に仏様となる際に、智水の灌頂を受け、成仏されたことから始まりました。

葬儀以外でも、インドで王様が即位する際に穢れを払う意味で使われています。

土砂加持(どしゃかじ)

土砂加持(どしゃかじ) とは現世で纏わりついた邪念や執着を落とし、故人に正しい心を持った状態で極楽浄土へとたどり着けるようにするための真言宗の儀式です。

お祓い清められた土砂を故人にまき、そのまま納棺します。

この際に般若心経ではなく、 光明真言 を唱えることが土砂加持の特徴です。

「お釈迦様が病人に対し、清められた土砂をふりかけたことで健康な状態に回復させた」という話から、この儀式が誕生しました。

葬式でお経を読む意味

葬式

なぜお経をあげなければならないのか

お葬式に立ち会う際に、必ずお経を聞くことになりますが、その意味をほとんどの人は理解していません。

一般人にとっては理解し難いお経をなぜ、毎回の葬儀で唱えなければならないのでしょうか。

これには複数の意味が存在します。

故人に死を告げる

当たり前ですが、私たちは常日頃は「死」というものを意識することなく生活しています。

それは故人に関しても当てはまり、急に死を迎えたからといってすぐに成仏するかと言えばそうではありません。

死後の世界に行かず、霊として葬儀所を彷徨う故人も多いでしょう。

そのような故人に語りかけるように死を告げるのがお経であり、 「現世にあなたは存在することはできない、早めに成仏しなさい」と諭すような目的があります。

後の世界を受け入れず、現世にとどまり続けることで地縛霊となることを防止するため にも、故人にお経と唱える必要があります。

一方で「死を理解している」故人にはお経を唱える必要がないとも言えるでしょう。

周囲を落ち着かせる

お経はどれも、 僧侶様が低い音程の一定のリズムで読むこと が共通点として挙げられます。

このようにお経を唱えることは仏様へ粗相のないようにしているわけではなく、 お葬式の参列者に向けて 、あえて安らぎを与えるために意図してやっているのです。

重低音でお経を読むことで葬式場に振動を響かせることは、悲しみにくれる人へのヒーリング効果をもたらすとされています。

真言宗のお経のあれこれ

今回の記事では 真言宗のお経 が持つ意味や由来を中心に解説しました。
葬儀の際に必ず耳にするお経について、少しでも理解を深めて頂けたら幸いです。

みん終編集部

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