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本願寺派とは?教え、葬儀・法事・位牌を解説!お経や有名な寺院も

本願寺派とは、浄土真宗本願寺派が正式名称であり、親鸞聖人が開祖の宗派のことです。

本願寺派は、念仏を唱えると誰でも浄土にいくことができるとされている一方で、法要の時などの決まりもそのほかの宗派と異なる面が多くあります。
この記事では、本願寺派の歴史から詳しく解説します。

本願寺派とは?教え、葬儀・法事・位牌を解説!お経や有名な寺院も

本願寺派とは

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本願寺派とは、浄土真宗の真宗教団連合加盟宗派という10個に別れているうちの1つのことです。
本願寺派の正式名称は、 浄土真宗本願寺派 と言われています。

この本願寺派の本山は、京都の西本願寺(正式名称:龍谷山本願寺)であり、本願寺の第12世であった准如(じゅんにょ)の時に東本願寺派が生まれてから、親鸞の法統を継承しているのです。

歴史

この本願寺派の歴史は、鎌倉時代の中頃に親鸞聖人によって浄土真宗が開かれたことに始まります。

  • 親鸞の生前
  • 親鸞の死後
  • 浄土真宗の興隆
  • 本願寺派への分裂

親鸞の生前

親鸞は比叡山で学問修行に励み、29歳の時に師であった法然によって、 阿弥陀如来の「南無阿弥陀仏」という念仏の教え を帰依するようになりました。

「教行信証」など多くの著述に尽力し、90歳で往生したと言われています。

親鸞の死後

親鸞亡き後、娘である覚信尼(かくしんに)は、親鸞の弟子たちと共に、親鸞の墓所として大谷廟堂を建立しました。

親鸞の曾孫である覚如が、親鸞の祖廟の継承を強く主張し、本願寺を建立し、本願寺三世と称しました。

(※祖廟(そびょう)とは、祖先の霊を祀る場所)

ですが、当時の本願寺は天台宗の末寺として地位しかなかったと言われています。

浄土真宗の興隆

室町時代の後期になり、本願寺八世の蓮如が登場すると、彼は民衆に親鸞の教えを普及させるために、講と呼ばれる経典を講じる組織や安易な言葉で教えを解説した「御文」を用いました。

これにより、本願寺は急激に発展し、一向宗と呼ばれるほどとなります。

この一向宗は、蓮如などのリーダー的存在の指示を無視するほど勢力を持ち始め、応仁の乱から豊臣秀吉の時代までは、武将と協力もしくは、対抗しながら分裂や集合を繰り返していました。

本願寺派への分裂

秀吉の時代になり、本願寺第11世の顕如は、京都の中央部に本願寺を再興しました。
しかし、徳川家康の宗教政策に巻き込まれ、顕如の長男の教如が本願寺の東にもう1つ本願寺を建立しました。

これによって、顕如の三男である准如が第12世となると、教如の本願寺(西)と准如の本願寺(東)に分裂してしまいました。

本山

浄土真宗本願寺派の本山は、本願寺(西本願寺)となっています。
そのすぐ東には、真宗大谷派の真宗本廟(東本願寺)も存在しています。

宗派名 本山 通称
浄土真宗本願寺派 本願寺 西本願寺
真宗大谷派 真宗本廟 東本願寺
真宗高田派 専修寺 高田本山
真宗佛光寺派 佛光寺
真宗興正派 興正寺
真宗木辺派 錦織寺
真宗出雲路派 毫摂寺 五分市本山
真宗誠照寺派 誠照寺 鯖江本山
真宗三門徒派 専照寺 中野本山
真宗山元派 證誠寺 横越本山

以上の表は、先述した真宗教団連合加盟宗派という10個に別れた各宗派の一覧です。

所属寺院数という点で、 本願寺派と大谷派の2つがもっとも規模が大きくなっています。

本願寺派の教えの概要

お寺の蓮

では、本願寺派の教えとはどのようなものなのでしょうか?
ここでいう本願寺派の教えとは、浄土真宗の教えのことを指します。

浄土真宗は、 日本の中でももっとも信仰者が多い とされています。

本願寺派の大前提となるのが、人は「南無阿弥陀仏」とお経を唱え、阿弥陀仏に感謝の気持ちを忘れず、日々を穏やかに過ごせば 誰でも極楽浄土に行けるとするものです。

本願寺派の葬儀

葬儀

本願寺派に限らず、浄土真宗の葬儀において、前提となるのが、故人は死と同時に極楽浄土に迎えられるという 「臨終即往生」 と言われているため、現世の我々が成仏を祈る必要がないのです。

そのため、本願寺派の葬儀には、 「授戒」「引導」などの儀式がない ため、他の宗派の葬儀に比べて簡素なものとなっています。

葬儀の流れ

順番 式次第
1) 導師(僧侶)の入場
2) 開式
3) 三奉請(さんぶしょう)
4) 焼香・表白(びょうびゃく)
5) 正信偈(しょうしんげ)
6) 念仏
7) 和讃(わさん)
8) 回向(えこう)
9) 導師(僧侶)の退場
10) 閉式と挨拶
11) 出棺

用語解説

それぞれ特徴的な用語について解説していきます。
三奉請とは、法要の始めに諸仏を偈文(げもん)を使って招き入れることを言います。

表白とは、願文(がんもん)とも言い換えることができ、その法要の趣旨を述べることを言います。

正信偈とは、正式名称が正信念仏偈であり、親鸞の著書である「教行信証」の「行巻」の末尾に収録されている偈文のことで、これを読経することを言います。

和讃とは、インドや中国から入ってきた経典や賛歌はそのまま使うことがありますが、日本人にもわかるように翻訳したものを和讃と呼ぶのです。

回向とは、自分の行った善を翻し、他人を悟りの方向に向かせることをいい、それが転じて、死者を追善供養することをいうようになったとされています。

浄土真宗の葬儀との比較

浄土真宗本願寺派 一般的な葬儀
法要の意味 阿弥陀如来への感謝 故人の成仏を願う
死装束 ×
お清めの塩 ×
告別式 ×
戒律 ×

前提として、一般的な仏式の葬式では、「故人が死後の世界でより幸せになれること」を祈って葬儀や告別式、年忌法要などを行います。

仏教においては、死後の世界で十王と呼ばれる生前の行いに対しての判決を言い渡す十尊のことを言います。

この判決がより良いものとされるように現世が祈るのが法要の意味となっています。
ですが、浄土真宗にはそもそも 死後は浄土に行くことが決まっているため、このお祈りは必要ない のです。

死装束などは、本来あの世での長い旅に向かう格好であるとされているため、浄土真宗には当然存在しません。

葬儀に関してはこちらをご覧ください。

本願寺派の法事

法事

本願寺派の法事については、特徴的なものを取り上げて解説していきたいと思います。

浄土真宗本願寺派の四十九日

一般的な四十九日法要では、故人の霊が来世へと旅立つ日とされています。
ですが、先述したように、浄土真宗ではすでに成仏しているため、他の宗派とは意味が異なります。

浄土真宗においての四十九日は、故人のためというよりも 遺族のためという意味合いが強いのが特徴 です。

故人を思いつつ、仏様の教えをしっかりと噛み締め、信心を深め、感謝するために四十九日があるのです。

四十九日に関してはこちらを参考にしてください。

浄土真宗本願寺派のお焼香

浄土真宗本願寺派に限らず、焼香の仕方は、各宗派によって異なります。

一般的な焼香の仕方は以下の通りです。

手順 内容
焼香台の前まで移動する
遺族と僧侶の方に一礼する
遺影に一礼する
抹香をつまみ、香炉にくべる
遺影に合掌し、一礼する
祭壇から一歩下がり、遺族に一礼する
席に戻る

浄土真宗本願寺派においては、遺影への一礼ではなく、 仏様に対しての一礼 となります。
抹香をつまむ指は、通常の法要と変わらず人差し指、中指、親指の三本を使います。

しかし、「押しいただき」と言って掴んだ抹香を額に当てることは行わなず、香炉にくべるのは一回のみなのが本願寺派の特徴です。
同じ浄土真宗でも大谷派では、お香をくべる回数は2回となっています。

また、家の仏壇で焼香ではなく、線香を焚くとき、浄土真宗本願寺派では、香炉に立てるのではなく、香炉のサイズに合わせて2〜3本に折って、寝かせるのが特徴です。

これは、涅槃(ねはん)といって、仏様が悟りの境地に達し、亡くなったことから煩悩の火が消え去ったことを意味する言葉です。

この寝かせた線香が亡くなった仏様を表現しているとも言われています。

焼香に関してはこちらを参考にしてください。

報恩講(ほうおんこう)

浄土真宗には、報恩講といって、開祖である 親鸞上人の命日に行われる法要 が存在します。

命日は、 11月28日で、浄土真宗においては、開祖である親鸞上人を非常に大事にするため もっとも重要な法要とも言われているのです。**

本願寺派の位牌

位牌

位牌とは、 故人の魂を宿らせた木の札 のことをいい、戒名や法名を彫り、仏壇に飾ります。
この位牌も宗派ごとに異なる部分があります。

基本的に浄土真宗においては、魂はすぐに成仏してしまうため、位牌などに魂を宿させる必要がないことから 位牌は用いない場合が多い です。

このことから、浄土真宗本願寺派においては、 位牌ではなく、法名軸や過去帳に法名を書いた供養が行われるのです。

法名軸とは、位牌の代わりに法名を記した掛け軸のことで、過去帳とは、位牌に記載する内容である、故人の法名・俗名・享年・命日を記録しておく帳簿のことをいいます。

位牌に関してはこちらを参考にしてください。

本願寺派で読まれるお経

お経

浄土真宗には、「正信念仏偈(しょうしんねんぶつげ)」「讃仏偈(さんぶつげ)」「重誓偈(じゅうせいげ)」の3つの経典が存在しています。

この3つの経典の根幹には、浄土宗で読まれる3つのお経が存在し、それは、 浄土三部経 と呼ばれています。

  • 正信念仏偈(しょうしんねんぶつげ)
  • 讃仏偈と重誓偈
  • 浄土三部経

正信念仏偈(しょうしんねんぶつげ)

正信念仏偈は、親鸞聖人の著である「教行信証」の中に記述あり、「総讃(そうさん)」「結誡(けっかい)」「依釈段(えしゃくだん)」の3つの段落に別れています。

総讃には、親鸞聖人自身が阿弥陀如来に助けれられたことが記述されています。
結誡では、念仏をしっかりと信じて受け入れることの難しさ、困難さについて述べています。

最後の依釈段では、インドや中国、日本における七高僧の特筆すべき点や本願念仏の解釈などについて記しています。

讃仏偈と重誓偈

讃仏偈と重誓偈は、正信念仏偈とは異なり、後ほど解説する浄土三部経の「無量寿経」の記述内容です。

讃仏偈は、文字通り阿弥陀如来を讃えるためのお経で、重誓偈は、生きとし生けるものを救うための要点をまとめたお経のことをいいます。

浄土三部経

浄土三部教とは、 「無量寿経」「観無量寿経」「阿弥陀経」の3つのお経のこと をいいます。
無量寿経を中心とし、阿弥陀如来の本願や、阿弥陀仏を讃える内容が記されています。

本願寺派の寺院

寺院

浄土真宗の有名なお寺は、 築地本願寺が首都圏に伝道しようと積極的に活動を行なっており、唯一の直轄寺院 となっています。

その他には、比叡山延暦寺からの迫害を受けた蓮如が 越前吉崎に建立した吉崎御坊 なども有名なお寺のうちの1つといえます。

その他のお寺に関しても、西本願寺のホームページや築地本願寺の検索サイトで確認することができますので、ぜひ参考にしてみてください。

浄土真宗本願寺派の教えを理解する

浄土真宗本願寺派について様々な視点から解説してきました。

ですが、どれにも共通していうことができるのは、故人はすぐに成仏することができ、信仰する方は阿弥陀仏への感謝の気持ちを常に忘れないというものです。

この考え方を念頭において法要を執り行う際にもマナー違反にならないように注意してくださいね。

ぜひ、この記事を参考にして浄土真宗本願寺派のお経などについても詳しく調べるてみるなどするとさらに興味深い知識を得ることができるかもしれません。

みん終編集部

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