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形見分けとは?物や贈る相手の選び方!注意点や生前形見分けも解説

亡くなった方の残した品物を通じ、故人の方の存在を思い返しつつ思い出と共に振り返る事を目的として行うのが形見分けです。
今回は、この形見分けについて、実際に手渡す品物や贈る相手の選び方、行う際の注意点などについても解説を行ってきます。

形見分けとは?物や贈る相手の選び方!注意点や生前形見分けも解説

形見分けとは

形見

亡くなった方が生前愛用した品々を故人の家族や友人などに渡す行為が形見分けです。

日本の風習の一つであり、昔は故人の方がよく身にまとっていた着物等を形見分けとして送り、丈を治して着るような形で行われていました。

品物を通じて、故人の方に関わる記憶を思い返し今はもう会えない故人に思いを馳せるために品を渡します。

基本は親から子へ、上司から部下へと品物を渡すのが一般的であり、目上の方に対して贈る事は基本ありません。

また、ある人が亡くなった後に愛用品を渡すと記載しましたが、生前の時点で渡す時もあります。

形見分けは必ずすべきものではない

! 注意

宗教行事の一つではなく、形見分けは風習的な部類に入るため、行わなくとも構いません。

同様に形見分けの申し出があった際は、断る事も可能です。

仮にこちら側の申し出に対し相手側から受け取る事ができないとの断りがあった際も無理やり渡してはなりません。

断りを伝える際には

物が溢れる現代において、新たに物が増えることを避けたい方もいます。
が、遺族側の好意を無下にする事はあってはなりません。

断りを相手方に言う際には、直接的に「要りません」と不要の言葉でもって伝えるよりも「気持ちだけ頂戴します」等と迂遠な言い回しを心がけましょう。

形見分けを行うタイミング

時期

実際に品物を渡す時期に関しては 忌明け後の宗教儀式で行う のが主です。

忌明け後の宗教儀式で行う

形見分けは忌明け後初めて行う宗教関係の儀式で品物を手渡す形で行うのが一般的です。
宗教により行う儀式は違うので対応を以下の表に示します。

宗教 行う儀式
仏教 四十九日法要
神道 五十日祭
キリスト教 一ヶ月命日の追悼ミサ

なお、 忌中の期間には穢れが移るという意味合いからも、形見分けを行うのは避けるのが原則です。

また、キリスト教には忌明けの概念はありません。

しかし、形見分けは風習的側面が強く、宗教的な教えからキリスト教側から禁じられてもいないため、追悼ミサ等で行われる事が多いです。

親戚を初めとした故人の方の知人関係にあたる方々が集まるため、一度に品物を渡せるというのが利点です。

忌中に関しては、こちらを参考にしてください。

繰り越し法要の際は

告別式の際に四十九日法要をまとめて行う繰り越し法要の形式をとると、形見分けを行う品々を選ぶ事ができない時があります。

その際は一連の葬儀が一段落した後、相手方に確認を取った上で郵送で品物を渡す事も可能です。

形見分けと遺品整理との違い

違い

遺品整理は部屋の原状復帰を目的とし、持ち主が亡くなった事で持ち主が存在しない品物に関し、文字通り整理を行い、清掃を行う行為です。

物を部屋から無くす事を念頭にあり、対象とする品物は故人に関わる品物全てです。

生活用品から家具や家電等、種類は様々であり、遺品に関し全般的にその後の用途や廃棄の決定を行います。

遺品整理が終わった後に形見分けは行うため、時期に関してはほぼ同じ期間に行われます。

形見分けとの主な相違点は対象とする品物が「故人の思い出に繋がる品々」か否かです。
もう今はいない故人の存在を思い返すために行うのが形見分けです。
遺品整理に関しては、こちらも参考にしてください。

形見分けする物の選び方

選択

故人が愛用していたり、生前は普段から使用していた品が形見分けの品物となります。
具体的な物を挙げると以下の通りになります。

  • バッグ類
  • 腕時計
  • アクセサリー
  • 食器

経済的価値が高い、宝飾品などの高価な品物は遺産分割の対象となる可能性があります。

また渡す相手にも寄りますが、高額な品物を受け取った際、受け取った側に贈与税を払う義務が生じる可能性があるので基本贈るのは避けて下さい。

相続とは違い、故人の姿や思い出を品物を通じ思い返す事が主な目的であり、大量の品物は相手方の迷惑にも繋がります。

なるべく渡す品物を絞ってから渡すようにしましょう。

また、普段使いできるものだと言う事を念頭に選び、相手との思い出の形作るのに関わった品を渡せるようにして下さい。

事前に品物に対してはクリーニングを行ったり、付着した汚れを拭く等して、衣類やバックはなるべく清潔な状態で渡しましょう。

現金は送らない

現金に関しては持ち物ではなく、遺産分与の問題となり相続に関わる扱いとなります。

相続に関わる人物全員の同意を得た上で少量の金額の記念硬貨など、「物」の区分に適う物を渡す際は別ですが、 形見分けで現金を分け合う事は避けて下さい。

着物はリメイクをして小型に

昔は着る相手に合わせて仕立て直しを行えば継続的な使用が可能な事から着物を贈る事が一般的でした。

しかしながら、洋服中心の現代では着物は普段使いからは遠い存在な事が多いです。

着物を袱紗等の小物に作り替えた上で渡すのは保管も楽であり、負担となる事も少ないです。

形見分けを贈る相手

家族

形見分けを行うにあたり、品物を贈る際に特定の人物への送付義務はありません。

故人の存在をかつて故人が使用していた品物通じて思い返すのが目的なので、 故人と関わりがあり親しい仲であったならば対象者 になります。

具体例を挙げると、故人の家族や友人、部下などです。

上の立場の方には送らない

形見分けは親から子へ、上司から部下へと、基本的に上の立場にあたる方の品物を下に渡すのが基本です。

特に故人の方に対しても上の立場にあたる方々に対して形見分けを行う事は相手にとって失礼になる可能性があります。

先達からの希望があれば送るのは構いませんが、基本はお世話になったからと言えど、品物を贈るのは控えておきましょう。

形見分けの注意点

! 注意

前の項目で述べた以外の主な注意点としては

  • 相続放棄
  • 放送の仕方
  • 手紙の有無
  • お礼等は不要
  • 贈与税との兼ね合い
  • 相続税との関係
  • お礼は不要
  • 近親者の理解を得た上で渡す

が挙げられます。

相続放棄

アクセサリーや時計など、貴金属が使用された品や、 高い経済的価値を持つ物の受け取りに関しては、相続の過程に隠匿された財産と見なされ、放棄を認可されない事があります。

税理士等の判断の元、相続放棄後に、品物を受け取る事に関しては対処していくようにして下さい。

包装の仕方

品物はそのままの状態でむき身のまま、相手方に渡します。
包装を行う際は半紙のような白い紙などに包む等、簡易的な形にして下さい。

その際、包む紙には「遺品」と書きます。
プレゼントの包装にあたるような過剰な物は避けて下さい。

手紙の有無

直接手渡しで品物を渡すのが形見分けの通常の形です。

しかし、郵送で品を渡す際は、手紙などに形見分けを贈る旨を記し、亡くなった方と贈る方の思い出や、品物にかかわる出来事を書き加えておきましょう。

贈与税との兼ね合い

元の所有者がいなくなったために、受け取った品物はどんな品物であれ全て法的には遺産分割の対象です。
先ほど述べた法的相続人以外の方、例えば友人の方に渡す際は合計金額が110万円を超過すると贈与税がかかります。

特に高価な品物を相手方に渡す事を取り決めた際には贈与税との兼ね合いも注意して行って下さい。

相続税との関係

以下の際、相続税が非課税となります。

3000万円+「法定相続人の数×600万円」を遺産合計が下回る。

仮に3人が相続人となる際、非課税となる金額は4800万円となります。

相続税は不動産などの莫大な資産価値を持つ物を相続する際に聴取される税であり、基本は1000万円単位の巨額の金額を伴う総遺族に関して行われます。

形見受けでは故人の存在を傍で思い返せるような身に着けられたり、普段使いが可能な品物を選ぶのが原則です。
1000万円単位の物を贈る事はないので、相続税の対象となる事は通常ありません。

お礼は不要

あくまで遺族側と受け取る側、双方の好意により成立するのが形見分けであり、任意で行う物なので香典の授受に伴う返礼品のような事はしません。

下手に受け取った分だけの金額を返礼の品物の予算とすると高額となる可能性があります。

また、あくまで故人や遺族側の好意で品物を譲られるので、かつての故人との記憶を思い返しながら感謝するの形見分けの目的です。

受ける事を決めた際はお礼などを気負うことなく、電話やメール等で受け取りの感謝の言葉を相手方に伝えてきましょう。

近親者の理解を得た上で渡す

遺産分割には故人の方の所有物全てが含まれます。
法律上、遺産分割には法定相続人と呼ばれる「法的に相続を受ける立場である」と規定された人々の同意が必須です。

法定相続人は配偶者、子等、故人と特に近しい家族が当たります。

名称こそ違いますが、形見分けも亡くなった方の所有物を渡すという意味では、法定相続人にあたる人々の了承を全て受けた後、行います。
そのため、故人の家族を始めとした相続人全員が同意した上で渡す事が重要です。

形見分けがいらない場合

遺品整理業者

衣服などを大量に貰う等した際は、形見分けと言えど受け取った物がかえってスペースをとるため邪魔となり、不要となる事もあります。

その際、

  • ご自身でリサイクルショップや粗大ごみに出す
  • 遺品回収業者に委託する

として、 受け取った品物を手放しても構いません。

業者に委託を行う際、業者側の方で品物の供養を行うため、ゴミやリサイクル品として出すよりも、ずっと心理的な負担が取り除かれた形で大切な物のみを手元に残す事が可能です。

業者への依頼を検討している方は特に以下の点に注意して下さい。

  • 実際に引き取ってもらう際には立ち会う
  • キャンセル料の金額の確認
  • 追加で料金を徴収される際の確認
  • 複数の業者に見積りの依頼を出す

形見分けのトラブルを防ぐ方法

方法

実際に形見分けに伴い発生したトラブルの事例としては

  • 受け取りたかった品物を捨てられた
  • 縁が遠い方からの所有権の主張
  • 大量の品物を受け取り、迷惑となった
  • 品物に対しての対処法がわからない

等が挙げられます。

事前にこれらの事態を回避できるよう、

  • 品物の送り先は関係者全員の同意を得る
  • 専門家への相談

の二つを守るようにして下さい。

品物の送り先は関係者全員の同意を得る

まず、故人の方の品物に関して最優先に考慮されるべきは相続人、家族の方々です。

また、具体的なトラブルとして前にも書きましたが、葬儀が終了した段階で見知っていない人物が価値の高い物を受け取りたいと主張する事もあります。

見知らぬ方に奪われる形とならぬよう、予め品物の所有者等は近隣者の方々で希望をとりつつ、ある程度明確に定めておきましょう。

遺品整理への協力

住宅に一人で故人の方が住んでいた際などは遺品の量も多くなり、整理も苦労する物です。

整理を専門とする業者に依頼するのも手の一つですが、受け取りたい物も見ずには思い出せない事もあります。

少人数に任せたからこそ、勝手に処分をされる可能性が生まれるので、形見分けの前段階で行う遺品整理から協力的に関わるよう、心がけて下さい。

専門家への相談

アクセサリーや高級時計等は故人の方が身に着けた物として挙げられる一方、価値として高額になりやすく、遺産分与等の扱いにした方が適切な事もあります。

形見分けと遺産分与の扱いの境界に困った際には税理士の方に相談を持ち掛け、判断を仰ぐようにしましょう。

生前形見分け

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形見分けは死後行う事と決められた物ではありません。

特に大事にしていた品物が事情を知らない家族などに処分されてしまった等というケースを避け、 円滑に事を進める手段として生前に形見分けの品々を選び、相手へと渡す生前形見分けが手段として挙げられます。

相続が始まる一年以降の贈与は遺産となる事はないため、特に相続人の以外の方にゆかりのある品物を渡したい際にも、生前形見分けはおすすめです。

本人の気持ちや意向を直接反映可能なため、発生するトラブルも少ない物となります。

繰り返しになりますが、額が高くなるような資産価値のある物については、生前と言えど形見分けを行う事を避けましょう。

必要であれば遺言書でもって記す方が死後の扱いが明確となり、残された遺族にとっても円満に分配を行いやすいです。

生前整理と共に行う

生前整理を予め行う事は、 自身で遺産の管理や改めて分配を適切に行える可能性が増え、残された側の負担を減らす事 にも繋がります。

また、昔ながらの物と思わぬ形で対面する場となり、形見分けで
渡す品物や相手のの選択肢が増える事もあります。

物が多い事が予想されるので、行う際は簡単にでも整理をつけておく事が相手のためにもなります。

生前整理に関しては、こちらの記事を参考にして下さい。

理解を得た上での形見分けに

この記事では形見分けに関し、実際に渡す品物やトラブルの対処や回避の方法も解説してきました。

形見分けは受け取った品物を通じ、その元の持ち主の存在を思い出す事を目的として行われます。

しかしながら、所有者のいない品物を渡すという都合上、遺産分与の問題と関わる可能性があり、トラブルが生じる事も多いです。

なるべく避けるためにも、特に金銭面に関しては税理士の方の判断に沿って行うようにして下さい。

また、遺産の整理の段階から携わると、誤った処分なども避けられるためおすすめです。

渡す相手だけでなく、遺族の方を始めとした形見分けに関わる人達の同意を得た上で、品物の受け取り、受け渡しを行うようにしましょう。

みん終編集部

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